2014年よかったアルバム:アニソン(大賞)編
アニソン編です。アニソン系ミュージシャン(適当)、声優およびボカロ関連、いわゆるオタク文化系の音楽をまとめています。アイドルは含みません。アイドルとはなにか、を定義した上で音楽を聞き分けていないからです。逆に言えば、アニソン系というのは母体のJ-Popと区別して聞いていることになりんす。
目次はこちら。
2014年よかった音楽(目次) - 怪奇骨董たおやめぶりっこ
いろいろ珍作が並んだJ-Pop編に比べると、しごく順当なラインナップではないでしょうか。
- 大賞
- 金賞
- 井口裕香《Hafa Adai》
- 水樹奈々《SUPERNAL LIBERTY》
- fhana《ソナタとインターリュード》
- 銀賞
- 三森すずこ《好きっ》
- sphere《4 colors for you》
- Annabel《TALK》
- Ceui《パンドラ・コード ~希望篇~》《パンドラ・コード ~絶望篇~》
- 凡例
- 《アルバム名》
- 『曲名』
- 【アーティスト名】(敬称略)
- [番組名]
アニソン部門:大賞
やなぎなぎ《ポリオミノ》
【やなぎなぎ】さんの2ndアルバム。1st《エウアル》(エウアル)に引き続いて*1ダントツのお気に入りです。
このジャンルのボーカルを聴く時の最重要点は「細部に神が宿っているか」。つまり、歌声のいちおんいちおんに以下に引き込まれるかということ。音の強さ弱さ、声色、発音の頭、中、しっぽの表現、揺れ方、揺れない方、感情。やなぎなぎさんの歌は細部に天使がうじゃうじゃ棲んでいて、うじゃうじゃをひとさらいにかっさらうことはできないので何度も聴いてしまうという段取り。「感情:喜び/音:弱め/長さ:短め/語尾:しゅっと息を抜く」パラメータの音は至極。Vocaloid技術がここまで表現できる未来はいつくるかしら。
特定の番組に奉仕するため曲/編曲はさまざまな人の手によるものの、作詞を自身で手がけた上で歌うことによる連続性。それらまばらな楽曲群と作詞/作曲/編曲した曲(がまたよくて、特に本作の【intro】【outro】の胸の高まりは天に上りそう)とを巧みに織り込んでアルバムコンセプトをまとめあげるうんぬん。
前作の【ユキトキ】にあたる永遠の名曲!と呼べる出会いはありませんでしたが(あげるなら【landscape】かな)、全体の印象は今作に軍配、か。いってん、「ひ」のコーラスで話題になった石川智晶さんの筆による【アクアテラリウム】はやなぎなぎさんとはマッチしないなあと思いました。
アニソン部門:金賞
井口裕香《Hafa Adai》
ことしもさまざまな声優さんが「アーティストデビュー」として1stアルバムを出しました。聴いたのは佐藤聡美さん([asin:B00J63LJWU:title])、日笠陽子さん(日笠陽子ファーストオリジナルアルバム 「Couleur」 (CD+Blu-ray Disc)(初回限定盤))、上坂すみれさん([asin:B00EAKPBGE:title])、petit miladyさん([asin:B00IZKY0HQ:title])、北沢綾香さん(nature couleur)、米澤円さん([asin:B00KS6OXZY:title])、内田彩さん(アップルミント[通常盤(CDのみ)])。ちがってたらすんません。その中でベストだったのがこちらになります。
こちら。
水樹奈々《SUPERNAL LIBERTY》
もはや殿堂。
《vitalization》などはもう頭おかしんじゃないかしら。
fhana《ソナタとインターリュード》
西のeufonius、東のfhana(東西に意味はありません)とばかりに良曲を量産し続けるfhanaのミニアルバム。(eufoniusも今年いくつかリリースがありましたがお気に入り度5のレベルでぐっとくるものではなかったでした)
タイトルからお察しの通り、ジョン・ケージのプリペアド・ピアノのための楽曲群を模し・・・いや関係なく、歌曲と小品が交互に収録されている構成です。1曲1曲の歌曲が絶品級なのは前提に、それらに室内楽(ピアノ四重奏)+アカペラでシンプルにアレンジした前奏が添えられ、原曲の魅力に別の側面から光を当て影を落とす効果がおみごとなおしごと。
TVアニメ「天体のメソッド」イメージアルバム「ソナタとインターリュード」/fhana - YouTube
[asin:B00OHVCUY2:detail]
https://itunes.apple.com/jp/album/sonata-and-interlude/id942264815?uo=4&at=10lqt2
本作とは別ですが、fhanaの今年ベストソングはこちら。たたみかけるよねー。
fhana「いつかの、いくつかのきみとのせかい」(TVアニメ『僕らはみんな河合荘』OPテーマ)MUSIC ...
https://itunes.apple.com/jp/album/itsukano-ikutsukanokimitonosekai/id848171635?i=848171655&uo=4&at=10lqt2
アニソン部門:銀賞
Annabel《TALK》
Annabelさんのセカンド・アルバム。【混線と対話】の衝撃はもうだいぶ昔の印象でしたが2014年の出来事でした。ショックのあまり、思わず対話してしまったのも懐かしいおもひで。
全体的にダークな曲調に支配され、【混線と対話】の他にも【カラのなか】【青に融ける】など一筋縄ではいかない曲をアクセントに、突然明るい【スプリンタートリップ】で驚かされ、中間的な【スモールワールドトリップ】で後味よく締めくくられます。もっとポップな曲調も聴いてみたいと未来に期待を抱くアルバム。
Ceui《パンドラ・コード ~希望篇~》《パンドラ・コード ~絶望篇~》
シンガーソングライターCeui(セイ)さんによるアルバム2枚に渡る海洋地形学の物語。シンフォ系プログレとして聴いてもいいんじゃないでしょうか水樹奈々さんとは別のベクトルで。
Ceui(セイ)「パンドラ・コード~希望篇~」「パンドラ・コード~絶望篇~」クロスフェード - YouTube
5拍子でぐいぐい迫ってくる【狂宴絶美シャングリラ】、一念発起したボカロPが一発ミリオンヒットを狙って苦悩の末生み出したっぽい【あの日見た星空を、僕はずっと忘れない。~星物語・夏~】が印象的。
[asin:B00M3Q233Q:detail]
そして、その仮想ボカロPは「夏/星」というワード、曲調からきっと【君の知らない物語】を念頭に置いていたにちがいありません。
知らんけど。
*1:脳内ブログにしか書いてなくて恐縮です><