「Return to Forever」Chick Corea
今日聴いた音楽。Jazz、あるいは Fusion の偉大なる胎動。'72 年製。何年間もほったらかしにしてぜんぜん聴いていなかった作品を引っ張り出してくるシリーズ、その3。Return to Forever つっても、聖剣伝説3([asin:B00066W4IY])の曲ではない。
Weather Report の 1st 同様な雰囲気で入手して、同様の雰囲気でほったらかしてた Return to Forever の 有名な 1st。Return to Forever は、激しく Jazz-Rock する 3 枚目([asin:B000AU1M98:title])から、これぞ神曲というべき名演「Romantic Warrior」に止めを刺される「浪漫の騎士」まではよく聴いていたのだが、この 1st だけはなじめなくて放置していた*1。
- Chick Corea (elp)
- Joe Farrell (fl,ss,ts)
- Stanley Clarke (b)
- Airto Moreira (ds,perc)
- Flora Purim (vo,perc)
1 曲目「Return to Forever」。キタコレ。プログレ。マグマ。「Om Zanka」。短調で単調なベースフレーズにのっけて美しい旋律が歌われる。時にはエレピが、時にはボーカルが、時にはフルートが。ドラムはパタパタとテンションが高く演奏に熱量を供給する。たまりませんよ。「Om Zanka」あるいは「KA III」のほうが上手だと思いますが、それにしても名曲。これをほったらかしていたのは不覚としか言いようが無い。
2 曲目「Crystal Silence」は、くぐもって不明瞭でちょっと不安げな雰囲気のエレクトリック・ピアノの音を最大限に生かした静寂の世界。Gary Burton との競演盤、その名も「Crystal Silence」([asin:B00008KKUI])*2へリダイレクトされる世界。とても涼しげできれいなのだが、アンニュイの良し悪しが同居してて苦手な世界。
3 曲目はのちの代表曲「セニョールマウス」につながる陽気な小品。
4 曲目は静謐ながら殺気溢れるフリーな演奏から、ビートがフェードインしてきて幸福なボーカルが乗っかってきて・・・熱い演奏になったり優しくなったり、コリアさんの愛するスペインの熱風で煽ったりすったもんだあれこれ展開する大作。おおっと身を乗り出したり、しらーっとだらけたり。
1 曲目を再発見できただけで十分聞き直した甲斐があったというもんです。その他は、また数年後にビンビンくる時が来ることを期待して。
▼ Video The Romantic Warrior- Dailymotion
「Return to Forever」の動画は発見できず。冒頭にべた褒めした「Romantic Warrior」のライブ映像があったので、そいつで茶をごにょごにょ。
マグマといえば、DVD「神話と伝説 〜第三章〜」がそろそろ発売ですよ。→ディスクユニオンニュース