怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

2016年8月に聴いた(2):Steve Lehman/飯田里穂/The Sachal Ensemble/Derrick Hodge/Plini/石野卓球/Motion Graphics/ALI PROJECT/Cocco/澤野弘之/RADWIMPS/Falcom Sound Team jdk/中山うり

おろろーん(特にまえがきで書きことがない遠吠え)。本文中に紹介するアルバムに関する音楽的ネタバレが含まれている場合があります。ネタバレダメ絶対な方は下の目次だけ目を通して回れ右してください。いまだに左回りしてるやつなんているの?wwwwwwwwwwww

  • 第一印象点はだいたい1.0(そっとじ)、2.0(いまいち)、2.5(ふつう)、3.0(よい)、4.0(とてもよい)、4.5(傑作)みたいなフィーリングです。×20するとBurrn!誌の点数感覚に類似です。
  • 文章中で突然個別楽曲に点数をつけだしたら、10点:傑作、3点:かなりよい、1点:なかなかよい、0点:よい・ふつう・よくない・わるい・☓☓☓です。
  • オススメ印はシェフが気まぐれているとお考えください。

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【Sélébéyone】 Steve Lehman ★オススメ★

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Jazz。はじめまして。サックス奏者Steve Lehmanのリーダー作。

ひょっとしてこれはとても重要な作品じゃあないか?JazzとHipHopがガチ融合・・・Jazz主体でラッパーと共演してみた、や、HipHop主体でJazzの音源をサンプリングしてみた、というファッション融合ではなく。前のエントリーあたりに、HipHop側がJazzをファッションしたやつがイマイチだったなあみたいな作品があった気がし、それとの好対照みがすごい。

ロバート・グラスパー的な融合は、サンプリングしてみた系ファッション風のサウンドを生演奏で<再現可能>な状態を生み出すことで、サンプリング元音源不要の生演奏なので自由に<創作可能>であり、Jazzミュージシャンの本分である<即興可能>にまで持ち込んだ感じ。

Jazz側としてはハードコアなリズム構成/演奏スタイルであり、HipHop側としても(たぶん)ハードコアなトラック/ラップスタイルであり、ハード×ハードの掛算は初めてきいたかも。かっちょよい。グラスP氏は外見は洗練・都会的・スタイリッシュなソフト×ソフトに見せかけてこっそりハードなことをしている印象なので。

ひょっとしてこれはとても重要な作品じゃあないか?もう界隈はみんな盛り上がってるんじゃないか?とも知らずに一人で騒いでたらちょっと悲しいかも?とぐぐったところ、(8/7時点では)日本語の情報がまったくなくって、これは物好き系かあ・・・とちょっと残念に思ったところ。

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→第一印象:4.7(5点満点)

[asin:B01JKLZNP6:detail]

【rippi-holic】 飯田里穂 ★オススメ★

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J-Pop。声優で歌手の飯田里穂さんのアルバム。思い出すのは、横山ルリカさん、梅田えりかさん、吉川友さんなどの諸作。(現/元)アイドルグループ所蔵のメンバーがソロ活動したアルバム。声優で歌手の人が<アーティストデビュー>するパターンとは異なるキャラの定まらなさ、曲調の雑多さ、音楽の洗練されなさ、大人びたさ、歌の巧さの技術力の向上と均質化が目覚ましい声優歌手業界勢には珍しい絶妙な拙さ。アニメキャラクタを介したとはいえラブライブをヴァーチャル(事実用の)アイドルグループだと解釈すればとてもなっとくでkるy

それはさておき『Good luck for you&me』である。このイントロ、このAメロ、このBメロ、E♭長調でBがナチュラルするメロディの感じ(固有名詞がついてそうだけど音楽用語が分からないので……)、このサビ前半、このサビ高音に飛ぶところ、サビ繰り返しの最後に下降するところ、2コーラスめにリズムがブレイクするところ、同じメロディで和製の変化、最後はライブでみんなで歌いたいコーラス、そのコーラスの最後にちょっとメロディが変化したら終わりの合図・・・。J-Popの<いい曲>を構成する要素をこれでもかと詰め込んで数え役満。有名な<いい曲>のコラージュで再現できそうな(移調はさせてちょ)隙の無さ。<大仰なオオサビ>と<半音転調>はさらに詰め込めたのではないか。マキタがスポーツし岡崎が体育するなら飯田は飯(めし)ササイズするがごとき批評性の高い名曲。楽曲個別点数方式(10点:名曲/3点:かなりよい/1点:なかなかよい/0点:良い・ふつう・わるい・メシゲロマズ)で10点に値。打ち込みだと思われるやたらチープなストリングスアレンジが予算不足感あって愛おしい。

ついでに妙に癖になる『KISS!KISS!KISS!』に1点を差し上げたい。全体的にそういうスルメちっくなところあって不思議。

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→第一印象:4.0(5点満点)

[asin:B01K4XW26M:detail]


【Song Of Lahore】 The Sachal Ensemble

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Jazz。パキスタンのグループSachal Jazz Ensembleにウィントン・マルサリスを始めとした欧米を中心にしたさまざまなミュージシャンがこぞって参加した賑やかな作品。パキスタンといえば印パのパであるので、民族音楽のトーンは印に近い。日本の伝統音楽×西洋や中国の以下略は、東洋と西洋が水と動物性油のように分離&凝結した気色の悪い音楽になりがちでアレなんですが、本作は洋の東西がほどよく歩み寄り、東の大地に西が踊り~西の大海に東が浮かぶバランス感覚がよい。失われた<International POPular Group>を継ぐ者ではなかろうか。となにやら最大級の賛辞を送ったふうではあるが、プログレ的面白さではAREAに及ばない。と、International POPular Group=AREAであることは100人中3兆人がしってて然るべき常識という前提でお送りします本ブログです。と、傲慢なフリをしてInternational POPular Group=AREAであることを注釈する優しさを<ときどき>お送りするのが本ブログです。あと『Man In The Mirror』はいかなるアレンジであろうと名曲は名曲と思い知らされる。

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→第一印象:4.0(5点満点)


【The Second】 Derrick Hodge

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Jazz。ベーシストDerrick Hodgeのソロアルバム。生ドラムが必要なときにROBERT GLASPER EXPERIMENTの相棒Mark Colenburgと組み、あとディキシー風の1曲を除けば、全楽器をDerrick Hodge自身で作り込んだ、パーソナルな作品。

  • Derrick Hodge (bs, etc
  • Mark Colenburg (dr
  • Keyon Harrold (tp
  • Corey King (tr
  • Marcus Stricklan (ts

Derrick Hodge全トラック自演の内省的な曲より、Mark Colenburgが参加している#1, 7, 11で相転移おこしたかのように緊迫感高まるのがよい。Derrick Hodgeがボーカルを取る最終曲のちょっとしたシンセ使いがリック・ウェイクマンめいていて素敵。日本版ボーナス・トラックでChris Dave(dr)、AARON PARKS(p)と共演した1曲が渋くて効いている。ミドルテンポのフュージョン風楽曲で、このソロアルバムのトーンには合わないっちゃあ合わない納得。日本版ボーナス・トラックとかいうツルセコな商法はやめていただきたいのだけれど。

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→第一印象:3.7(5点満点)

ザ・セカンド

ザ・セカンド

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【Handmade Cities】 Plini

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Rock/洋楽。ジャンル適当すぎ。Apple Musicの「オルタナティブ」カテゴリーの新譜をチェックしていたらなかなかイキの良いアルバムに出会ったので。いわゆる「オルタナティブ」カテゴリーにある音楽特有のけだるい感じからはだいぶ距離が置かれた爽やかで緊張感の高い音楽。いや?Amazon Musicの「ロック」カテゴリーだったかもしれない?と不思議と印象が薄いのが本作。

前エントリーのsora tob sakanaにつづいてまた彼らの名前を出してしまって恐縮なのですがthe HIATUSの上位互換性が高い。まずインストである。以下略(sora tob sakanaのエントリーをコピペして本作の特徴にすこし修正したような文面が続く・・・)リズムのとんがり方、リフ中心/ハーモニー中心を自在に往復する展開の豊かさ、爽やかからメタリックまで幅広い音作り。隅々まで手が込んでいて露骨に秀作。ただ、前段に申し上げたとおり、不思議と記憶には残らない。秀作じゃなくてもthe HIATUSのようなキャラクター性が最後は勝つってことか・・・。

→第一印象:3.9(5点満点)

[asin:B01KEDJSKK:detail]





【MELODY】 小林香織

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Jazz。サックス奏者、小林香織のリーダー作。フュージョンイージーリスニング型はやっぱりちょっと苦手かも、と認識を確かめることになります。単純に、カバー曲の原曲をあまり知らないので、オリジナル曲からこういうふうに変わりましたという楽しみが楽しめない面も限りなく球形に近い多面体。

T-SQUAREの『Twilight In Upper West』みたいなイカしたオリジナル曲でもあればよかったのだけれど。

T-SQUARE Twilight In Upper West
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オーケストラ版もイカす。

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と、お決まりのパティーンでTwilight In Upper Westが本ブログに登場するのは何度めかしら。

→第一印象:2.0(5点満点)

[asin:B01K1HOHJ6:detail]


【LUNATIQUE】 石野卓球

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J-Pop/テクノ。石野卓球さんのソロアルバム。

原則として、ただ4拍子の音楽とか(<ただじゃない>4拍子は歓迎)、ただ4拍子なうえに4伯をバスドラがドンドンする音楽とかは苦手なのだけれど、本作の4拍子は嫌いじゃない。まず、バスドラが4拍ドンドンしてない曲もある。バスドラが4伯ドンドンしていても、おまえら4通知が好きなんだろ?ほーら踊れ踊れみたいな下品で扇動的なアレじゃない。マニュエル・ゲッチングやHarmoniaやClusterやKraftwerkや(もう適当に列挙してるだけ)、要はドイツ人(にん)的な神経質さがあってよい。日本人(じん)でありながらドイツ人(にん)のかほり豊か。テクノといえばデトロイト史観が有力だが、ドイツプログレ史観に立つ本ブログとしては好印象でありバウム。

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そういう感じー。

→第一印象:3.9(5点満点)

[asin:B01J1A7JGC:detail]

【Motion Graphics】 Motion Graphics

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テクノ。Motion Graphicsという人(?)のアルバム。なんせ名義もタイトルも<Motion Graphics>じゃあググビリティがすこぶる悪そうなのでググるのはグルるまえにやめました。原則として、ただ4拍子の音楽とか(<ただじゃない>4拍子は歓迎)、ただ4拍子なうえに4伯をバスドラがドンドンする音楽とかは苦手なのだけれど、本作の4拍子は嫌いじゃない。まず、バスドラが4拍ドンドンしてる曲がない。曲調はダンサブル要素が排除され、繊細で冷ややか。いちおんいちおん丁寧につくってて(またはつくってるように演出されていて)好感が持てる。

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→第一印象:3.3(5点満点)

[asin:B01IO14NUE:detail]

A級戒厳令ALI PROJECT

J-Pop。石野卓球が日本人(じん)でありながらドイツ人(にん)のテクノであるならば、日本人(じん)で日本人(じん)のテクノとはALI PROJECTが相応しい。テクノとはナニかという話になると炎上しそう(弱小すぎて悪意をむける価値がないので炎上しない)だけど、<電子楽器を中心にした音楽(人力を含む)>あるいは<打ち込みを中心にした音楽(生楽器音色を含む)>といったところ(実際どちらかなのか音源から判断できるほど耳リテラシーなくてごめんなさい)。蟻プロがシンセサイザーの手弾きだとすると前者で、打ち込みであれば後者。いずれにしてもテクノ音楽。プログレの路頭に迷った者とアニソンの道を踏み外した者とが交差する特異点の一つ。『異種革命』のような突然何があった?というちょっとした変化球はあるものの、いつもの安定感であります。

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→第一印象:3.4(5点満点)

[asin:B01G7L2KH6:detail]

【アダンバレエ】 Cocco

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J-Pop。まさか2016年にCoccoの新作がお届けされるとは、とまず驚いたところ。たんに、【サングローズ】以降、彼女の活動を追っていなかっただけなのでCoccoファンのあなたはわたしがまず驚くことに驚かれることでしょう。『けもの道』などで牙を剥いていた頃(『常情嬢』は当時を面影る)とは違った優しげな雰囲気をまとっております『愛しい人』『花も咲いたよな』『卯の花腐し』『有終の美』など。『フレア』のピープーという間抜けな珍ホイッスルはいったい・・・。

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→第一印象:3.8(5点満点)

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Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 オリジナルサウンドトラック】 澤野弘之

Soundtrack。おなじみ澤野弘之さんによるサントラ。[Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀]は未視聴。お馴染みすぎてぐうの音も出ません。ジョーヒサイシのように、あれはナウシカ、あれはラピュタ、のような一作一作の差別感がなくってこまっております。それは単にジョーヒサイシ作品に対する思い入れ補正じゃああないか?という指摘もごもっともでりますので深くはほりさげないでおきていといりsまつぁs

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→第一印象:3.0(5点満点)

https://itunes.apple.com/jp/album/thunderbolt-fantasy-dong-li/id1142084362?uo=4&at=10lqt2

君の名は。RADWIMPS

J-Pop/Soundtrack。映画[君の名は。]([君の名は]と混同されがち)のサントラ。映画は未視聴。あれだけハイなレベルでバンプ感とボカロ感をマリアージュが宝箱erする技量を持つRADWIMPSさんですから、サントラ音楽も卒なくこなされるのもなっとく。

→第一印象:2.0(5点満点)

https://itunes.apple.com/jp/album/your-name-is/id1141763312?uo=4&at=10lqt2

【イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック】 Falcom Sound Team jdk

https://itun.es/jp/GRQ0dbitun.es

Soundtrack。イースシリーズ最新作のサントラ。ゲームは未プレイ。イースシリーズは[オリジン]までしかやってないの。なぜならば以降、ファルコムさんがコンシューマ機にプラットフォームを移されたから、プレイできないの。その後、イカゲー専用機としてWii-U買ったから、っってウィーユーではイースはぷれいできなさそうなの。とてもかなしい、もしくは、かなしみがぽよ。澤野弘之さん同様、あいもかわらずのJDKサウンドをお届けされました。

→第一印象:2.2(5点満点)

【マホロバ】 中山うり

J-Pop。こっそりたしなみ枠。だいぶ以前、中山うりのライブを観てこれはいいわあとアコーディオンを衝動買いしてしまったのはほろ苦い思い出。でかいおもいボタン側が難しいで3回位しか実戦投入しなかったもよう。そのうちのひとつはこちら@@@@

マホロバ

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ソンジャーネィ!!!