2014年3月近辺のやーつ(Throwing a Spoon/杉恵ゆりか/鉄色クローンX/華原朋美/キノコホテル/横山ルリカ)
3月分もいよいよ終盤戦。次回でしょうかできそうです。
- 《Awakening》Throwing a Spoon ★今回のオススメ★
- 《爆発ガール》杉恵ゆりか
- 《LOUDER THAN YOUR MOTHER》鉄色クローンX
- 《MEMORIES ‐Kahara Covers‐》華原朋美
- 《マリアンヌの逆襲》キノコホテル
- 《ラピスラズリ》横山ルリカ
- 凡例
- 《アルバム名》
- 『曲名』
- 【アーティスト名】(敬称略)
- [番組名]
《Awakening》Throwing a Spoon
- はじめまして。
くるりやポラリスなど様々なアーティストのサポートに携わるチェリスト、徳澤青弦と 放浪の音楽家、トウヤマタケオが結成したチェロとピアノのデュオ "Throwing a Spoon"。
http://www.amazon.co.jp/awakening-Throwing-Spoon/dp/B00HHYVAOM
隙のある曲作りと節度ある即興によって極上の楽曲を構築する。
- 静謐なやーつです。ピアノ&チェロのデュエットといえば、Ketil Bjornstad - David Darlingの組み合わせを思い出します。比較すると、Ketil Bjornstad - David Darlingが構造的なのに対し、Throwing a Spoonはかなり抽象的。前者はパンケーキで後者はざるそば。どちらもおいしいやつです。
- 『Sofia』は五拍子です!!だからこれはよいアルバムです!!!!!11111
▼Throwing a Spoon / clouds - YouTube
→第一印象 3.5/5.0
https://itunes.apple.com/jp/album/the-sea/id214471105?uo=4&at=10lqt2
《爆発ガール》杉恵ゆりか
- はじめまして。
- 「J-POPをがんばって聴く2013年度」ではなかなか久しぶりにすてきなシンガーソングライターに出会いました、と大いにうれしく思いました。
→第一印象 3.5/5.0
《怒怒哀楽》小南泰葉
- おひさしぶりまして、アルバム《小南泰葉》以来ひさびさのご登場はミニアルバム。
- 椎名林檎さん以来というのは全然正確じゃないと思いますが、怨念めいたシンガーソングライターの需要と供給は絶えることなく続いておるのだなあと、2014年も再認識するアルバム。
- 小南泰葉さんは固有スキルであるところの独特な裏声の出し方が恐怖を煽ってくるけれど、曲は意外にキャッチーだったりして、そのマッチが実に個性的でLikeでございます。
→第一印象 3.0/5.0
《LOUDER THAN YOUR MOTHER》鉄色クローンX
- 初めまして。マーティ・フリードマン率いるメタルバンドのオリジナルアルバム。
- 日ごろからさまざまなところでJ-POPを的確に批評し、彼がオリジナル作品集を出すという知らせを聞いたとき、わたくしの期待値ハードルが遙かなる高みの絶頂に達してしまっていたたタイミングでの本作。
- そういうメラメラにもりあがった期待に対しては・・・やや残念としか言えませんが。タモリ倶楽部の空耳アワーに採用された架空のメタル曲集」と妄想すると極上の品々かもしれません。よく「架空の映画のサウンドトラック」ってあるじゃん。
- マーティ自身が公言していたように(要出典)、ギターソロの力の入れようにはことごとく耳がかっぽじられていきます。ギターキッズ垂涎ダバダバってやつじゃないでしょうか。
- 高速リズム+大仰な上物の『Quell the Souls in Sing Ling Temple』からメカニカルなインスト『METAL CLONE ARMY』へつながり、心がちょうどよくすさんできたところで雲が晴れて『胸キュンLOVERS』へ流れ込むところなどはこれぞメタルアルバムの展開!とぞくぞくしますね。
- 結果としてはケッコウ好き。
▼Quell the Souls in Sing Ling Temple/METAL CLONE X 試聴用 - YouTube
→第一印象 3.0/5.0
《MEMORIES ‐Kahara Covers‐》華原朋美
- 華原朋美さんのカバーアルバム。
- 前作《DREAM-Self Cover Best-》に続いてのカバーアルバム2作目。自分のカバーアルバムの好みは、以下の要素・比率で評価しているのかなあと自己分析していたところ。
- 60%:アレンジの面白さ:原曲(もしくは最もポピュラーな録音*1)に対してどんなアレンジを加えてくるか、その変化が良い意味で大きければ大きいほどよい。
- 20%:選曲の面白さ:この人がこの曲をカバーするんだ、という驚き。慣れてしまえば薄まってゆくので比率はやや低め。
- 20%:歌唱の面白さ:原曲(もしくは以下略)の歌唱とカバー曲のそれの違い。節回しとか。「カバーアルバム」といっても別に必ずしも歌手が必要なわけじゃない。ひとつの楽器として「アレンジの面白」に含まれるともいえる、ので比率は低い。
- そういう観点で聞いてみると、本作は
- アレンジの面白さ:30/60
- 選曲の面白さ:15/20
- 90年代のJ-POPを聴いていた世代には納得の選曲。ちょうどカラオケボックスっちゅうやつが爆発的に広がった時期にどんぴしゃなので、当時、この選曲で歌ってイマシタワーという人へのアピール力は強そう。自由なカバーアルバムで、小室さんの曲を複数盛り込んでくるあたり、やっぱり特別な何かがサムシングなのかしらと思わずにはいられません。熾烈な競合相手だったSPEEDの曲を歌っている華原さんという図式も不思議。
- 歌唱の面白さ:5/20
- 「ふつうにうまいです」と、謎の上から目線。
- で、50点。
- ちなみに前作は
- アレンジの面白さ:20/60
- 選曲の面白さ:0/20(セルフなので)
- 歌唱の面白さ:5/20(「衰えを知らない」驚きはあるけれど、裏を返せば、オリジナルとあまり変わらない)
- といったところ。前作については、セルフカバーをすることで、その解毒されたすがすがしい音楽に触れて、原曲の素晴らしさや狂おしさを再認識してしまう効果になってしまいました。
▼- YouTube
恐ろしい曲やで・・・・・・。
▼華原朋美 - カバー・アルバム「MEMORIES -Kahara Covers-」(全曲ダイジェスト) - YouTube
→第一印象 2.0/5.0
https://itunes.apple.com/jp/album/memories-kahara-covers/id824718229?uo=4&at=10lqt2https://itunes.apple.com/jp/album/dream-self-cover-best/id660627634?uo=4&at=10lqt2
《マリアンヌの逆襲》キノコホテル
- はじめまして。
オリジナル曲を知らない人は決してカヴァー・アルバムとは呼ばないでください。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8C%E3%81%AE%E9%80%86%E8%A5%B2-%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB/dp/B00AU5R6FC
-
- だそうで。blogを書こうとしてぐぐって、初めてカバー曲集なんだと知ってしまいましたので、カヴァー・アルバムとは呼びません。原曲を全然しらないので華原朋美さんのアルバムみたいな観点では聴いておりませんでした。
- 小島麻由美さん以来というのは全然正確じゃないと思いますが、昭和歌謡的、ガレージロック的なサウンドの需要と供給は絶えることなく続いているのだなあと、2014年も再認識するアルバム。そういう需要と供給の流れにありながら、同時代的な感覚が合流して(端的に言えばBPMだ!)、「懐古指向なら原典にあたればいいじゃない」という批判を吹き飛ばす攻撃性を発揮している。
▼キノコホテル 『マリアンヌの誘惑』 Trailer - YouTube
→第一印象 2.5/5.0
《ラピスラズリ》横山ルリカ
- 元【アイドリング!!!】の横山ルリカさんの1stソロアルバム。
- アイドリングは、たまたま深夜テレビっこだった頃、創立期から4期生加入前くらいまでコンスタントに見ていました。元・現メンバーの動向が耳に入るときになったりもしていたりしていなかったり、バカリズムさんがなにかと言及(最近:バカリズム、ももクロを応援するファンたちのモチベーションを分析「より優秀なモノノフになるのが夢なのでは?」 | 世界は数字で出来ている)しているのを見てはアイドリング愛をだなあと思ったり。
- リード曲『メガラバ』はとてもいいものです。普通は、最終サビで1,2度キメとして使われることが多い「1拍ためて、ドン」がすべてのサビで執拗に繰り返されるのがたまらない。Aメロで変則的なリズムをたたくドラムが2回目で4つ打ちになるところ「ですよねー」とお約束になる心地よさ、力強いオオサビ。
- 歌でも曲調でもその他タレント活動でも、追加で何かキャラがついてきて化けることを期待してやみません。
▼横山ルリカ - メガラバ(Short ver.) - YouTube
→第一印象 2.0/5.0
そそそそそそsんじゃーね。