怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

はてブ語り(1)スティーブ・ジョブスの一周忌ということで


というわけで、それの第一弾。ちょうど先日がスティーブ・ジョブスの一周忌だったということで、そこから関連しそうなブクマ([B! はてブ語り][生死] fracturedのブックマークタグ)を棚卸ししておきましょう。ちなみに、「はてなブックマーク - 折り合いブクマック」という題名で引用されているのが、そのページをブックマークしたときの私のコメントでありんす。

血を分けた兄の死(4)— 死 | maclalala2

私が悟ったこと、それは彼が死に対してすら努力をしたということです。死が Steve に訪れたのではありません。彼が死を成し遂げたのです。

This is what I learned: he was working at this, too. Death didn’t happen to Steve, he achieved it.

ティーブの妹によるスピーチより、この一節はずっしりきましたね。

死に関する本5冊 - phaの日記

死ぬ瞬間、臨終絵巻、自殺マニュアルは読んだので、ほか二本が気になります。

fracturedのブックマーク / 2012年10月1日 - はてなブックマーク

完全自殺マニュアル」は読んだのが中学生とかだったのであまり記憶なし。

「死ぬ瞬間」を読んだのは最近なのでインパクト・ダイ。よほどのインパクトだったため、ひっじょーに珍しく読書感想エントリーなどを書いていた(http://d.hatena.ne.jp/fractured/20070131/1170264345)。ので読み返してみると、とても自分の文章とは思えない不思議な感覚。そういえばつい先日同じようなことがあってtumblrにこんなことを書いたばかり。

「あなたの日記にコメントが登録されました」的なメールがきたので見に行ったら、自分で書いたのに自分で書いたとは思えない文章にであってびっくり。自分で書いた文章を読み返せば、そのときの脳内の状態がうすらぼんやりでも蘇ってくるものだけど、これはそれがない。記憶が蘇らない。きっとこれ There’s someone in my head but it’s not meが書いたんだよ。ゾンビ作。

Starless And Oriai Black

「士別れて三日~」などと言いますが、4,5年経ったら自分自身も身に覚えがないくらい他人ですね。

続いて「人間臨終絵巻」。

昨今の平和な世の中では人と死との関わりは淡泊なもんで大きな親類縁者の死、中小の有名人の訃報程度しか縁がありません。こうやって次から次へと人の死に様に触れていくと「死ぬ瞬間」に述べられている死を受け入れる過程の「否認」「怒り」「取引」「抑うつ」 「受容」段階を激しく行き来往復大回転させられて軽く気が触れそうになりかけたりする。だけどそれが読書ってやつじゃない!と開き直るのが塵が積もった関の山。

この本の圧巻とも言える箇所は、90歳で死んだ武者小路実篤が死ぬ間際に痴呆が始まっていて、にもかかわらずその書いた文章がタウン誌「うえの」にそのまま掲載されたというエピソードだ。

死に関する本5冊 - phaの日記

は本当に圧巻で、手元の人間臨終絵巻IIIを取り出してきたらばっちりドッグ耳られていた。

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脳髄解体に圧倒されて、以来、tumblrのヘッドラインは以下のような文言になっている。

(-_-) 遅れてやってきた中二病。ここは、折り合いブラックの中の人(ふ)が脳髄を解体し驚異の部屋を建築するためのブログです。

Starless And Oriai Black

もう一つのキーワード「驚異の部屋」は、サービス終了のお知らせ - NAVER まとめなどをご参照下さい。さらにもう一つのキーワード「中二病」については…。

金子哲雄さん、通夜参列者に手紙 - 芸能ニュース : nikkansports.com

はたして臨死!じぶん!に際して、あの世や来世といったものに言及できるのだろうか。

fracturedのブックマーク / 2012年10月5日 - はてなブックマーク

昔の人が魂と呼んだそれは脳内現象の一角あの世や来世といったものがあり得ないことは知っている。それを踏まえた上で、遺された人たちへのメッセージに「第二の現場では」と語るに至る過程というものがなかなか想像できないのでありますよー。

タモリさんの弔辞(全文) 赤塚不二夫さん告別式

と、去る人の言葉に耳を傾けつつ、送る人の言葉はタモリのこれが白眉ですね。関連:タモリに聞いた 「赤塚弔辞」白紙のワケ: J-CAST テレビウォッチ

http://himasoku.com/archives/51742392.html

ちょいちょいいなくたさなったひとがいるのがたまらない

fracturedのブックマーク / 2012年10月2日 - はてなブックマーク

f:id:fractured:20121008214722p:plain

母方の祖父母の孫一同で昔にとった集合写真は、いま、半壊し放射能にまみれた家に残っているはず。それを回収してafterを撮ることができるようになったころ、祖父母がいないafterになる可能性、ダイ。

http://synodos.livedoor.biz/archives/1981328.html

カジュアルな死。やむをえぬ犠牲、尊厳のための死が議論される文化もあれば、人命が地球より重くてぽろぽろ自決者をだす文化もありで。我が国ではどうなるかしら

fracturedのブックマーク / 2012年10月2日 - はてなブックマーク

終末医療、介護、尊厳死。そこら辺の動向もきになります。

寝室に戻った妻は、目を閉じてベッドに横たわる夫の腹に、右手で握った包丁を突き刺した。

 「なにすんねん」。目を開いて驚く夫に、妻は「あんただけ先には行かせへんで。私もすぐに行くよ」と語りかけた。すると、夫は抵抗せず、「お茶ちょうだい」といった。

 妻が慌てて2、3口を飲ませると、夫は「もういい」と言って目を閉じた。それが最後の言葉だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120917-00000540-san-soci

こういうこともありましたし。

また、これでは劣悪なケアの施設や病院ほど死にたいと希望する患者・入所者が増えてベッドの回転率が上がることになり、医療やケアの質を担保・向上させるインセンティブは、もはや働かないのではないだろうか。

http://synodos.livedoor.biz/archives/1981328.html

という危惧もあり得ない話じゃないよと思わせられる我が国のこの感じもまた暗澹。NHKスペシャル|被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故〜【動画まとめ&全内容テキスト化】 : 座間宮ガレイの世界この番組を本放送時にみてしまってあれだった気持ちも思い出したり。

絶対に死ぬって怖くね?:哲学ニュースnwk

さいきん、いちにちいちどはこういうことを考え始めてしまうのでこまっております。小さい頃、大人になるというのが遥か遠かったように、遠ざけたいと願う死もまたいつでもすぐ隣に寄り添っている。

fracturedのブックマーク / 2012年9月6日 - はてなブックマーク

まじで。

とある3月末日「明日から就職」という状況で感じたとてつもない憂鬱の、もっとずっとすごいやつ、エブリデイ。先の震災以来、特に強くなってますねー。なんですかねー。

震災の日々が楽しかった話。

こういう話が聞けてとてもうれしい。不謹慎だという感情は楽しいことへの嫉妬か、あるいは、こういうときはかくあるべきという願望の押し付けじゃない。

fracturedのブックマーク / 2012年7月30日 - はてなブックマーク

コメントの後半は余計ね。

先の戦争で少なからずあったはずの当時のこどもたちの「戦時下の日々が楽しかった話」が語られないのはちょいと悲しめ。そういう状況でさえ楽しんで生きてゆける人間の強さみたいなものに希望を見いだしたいじゃない。こんなご時世なんて言うと陳腐。

リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ:ムヒカ大統領のスピーチ (日本語版) – Hana.bi Japan + YOU

これが人生!働きたくないでゴザル!

http://b.hatena.ne.jp/fractured/20120724#bookmark-102984130

毎月2倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっているのです。私と同じく、幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。

リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ:ムヒカ大統領のスピーチ (日本語版) – Hana.bi Japan + YOU

あわせて

時間とは命そのもの
限られた時間の大半を嫌な仕事に費やすなんで狂気の沙汰
激務をこなして80歳で死ぬのも気楽に遊んで若いうちに死ぬのも仕事してる時間差っ引いたら大して変わらん
ならば体がガタガタになってから自由になるより今自由になって遊びつくしてさっさと死ぬほうが利口

http://alfalfalfa.com/archives/4839231.html

最近になってこういう論調がちらほらインターネット界隈で聞かれるようになって少しありがたいきもちです。次世代の人たちには当たり前の価値観になるかもしれないけれど、現世代の人にはなかなか共感して頂けない感じなのが我が人生の悲しみの一つであります。

働きたくないでゴザル!

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=60558*1

臨死!おばあちゃん。死は穏やかな体験でありたいものです。と毎日のように思います

fracturedのブックマーク / 2012年6月22日 - はてなブックマーク



はい。

困難な時代を生きる君たちへ - finalventの日記

自分の死の形というのをくっきり見つめることができたら、グローバルスタンダード的にどう「格付け」されるかなんて、どうだっていいじゃないですか。自分の前に避けがたい一本の道が見えてきたら、それがあなたの人生なのです。

困難な時代を生きる君たちへ - finalventの日記

自分の死の形というのをぼんやり見つめながら自分の前に避けがたい一本の道が現れることを畏怖する日記でありました。数年前の日記が他人のように思えたように、こんどは将来この日記を読んで、「ははは、過去の自分はいったい何を恐れていたんだ、実にちゅうにだなあ」と受容できること願いつつ、はてブ語り初回はちょいと重めの話題でした。次回は軽やかカローラでお送りします。

メイビー。

*1:元記事http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120621-OYT1T00710.htmが削除されていたので別ページへリンク