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怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

muxtape をつくったよ - 折り合いブラック第1回「寄り合い」議事録

muxtape にようやく手をつけました。

*1

  1. Miles Davis - So What 9:26
  2. Miles Davis - So What 10:41
  3. John Coltrane - Impressions 10:59
  4. Ketil Bjornstad - The Sea II 7:32
  5. Ketil Bjornstad - The Sea IV 8:50
  6. Miles Davis - In A Silent Way 4:18
  7. Gotan Project - Epoca 4:31
  8. 吉野裕司 - はしる 1:48
  9. 吉野裕司 - 強い風が吹いても 2:24
  10. 仙波清彦 - rin 3:11
  11. GO!GO! 7188 - チェーン 4:06
  12. 久石譲 - 死の巡礼 6:03

概論

「寄り合い」とは、某日某場所に開催した、「折り合いBチーム」のメンバーを集めてセッション「折り合いブロッグ : 折り合いBチーム第9回(B1)@池袋(60)」の音源をプレイバックしつつ意見を交換しつつ、またいろいろな参考音源を聴きながら「こういうのはどうだろう?」と話し合う催し。

この muxtape はそのときに「参考音源」として聞いてもらった曲+α(現場で流そうと思って出来なかった曲)−β(現場で流したけどここでは省略した曲)を muxtape の制限である 12 曲にまとめたもの。

熱心な「たおやめぶりっこ」読者(そんなのこの世に自分一人しかいないのだけど)にはお馴染みの曲ばかり。

各論

Miles Davis - So What 9:26
  • Mile Davis (tp)
  • Jhon cotrane (ts)
  • Julian"Cannonball"Addeley (as)
  • Bill Evans (p)
  • Paul Chambers (bs)
  • Jimmy Cobb (ds)

'59年作。マイルス・デイビスのアルバム「Kind of blue」より「So What」。ソロの順番はマイルス・デイビスジョン・コルトレーンキャノンボール・アダレイ

「モード的な何か」および「間の効いたアドリブ」のサンプル。マイルスのソロに息を呑む。間、ふわっと浮き上がるフレーズ、強弱、音色、どれもこれも神がかっていてプレゼンしているこっちが失神しそうになる。二番手コルトレーンが出てきて「ブラバラ」と吹き始めたちょいで「暴れん坊がでてきました」という具合に紹介して終わり。

Kind of Blue

Kind of Blue

「So What」や「Blue In Green」のいろんな人によるいろんなバージョン聞き比べとかやったら、「ジャズな人」を気取れそうね。

Miles Davis - So What 10:41

'64 年作。マイルス・デイビスのアルバム「Miles in Berlin」より「So What」。いわゆる「黄金クインテット」ってやつの初期ライブ音源。「ちなみに数年後のライブでは爆速になります」と参考までに流してみた。プレゼンしているこっちがイントロからソロに入る流れに痺れまくる。

In Berlin

In Berlin

John Coltrane - Impressions 10:59


'61 年作。ジョン・コルトレーンのアルバム「Impressions」より「Impressions」*2

「So What」と同じモードネタながら、あの暴れん坊が独立して自らの手にかけるとこんな演奏になりますよという参考演奏。いやー暴れてますなあ。現場では後半は聞かなかったけれど2番手エリック・ドルフィのソロも必聴。暴れん坊とはいえ紳士的なコルトレーンに比べ、ぐにゃぐにゃとしながらアウトゾーンを自由に飛び回るドルフィ。3番手ピアノのマッコイ・タイナーは相変わらず「マッコマッコイしてやんよ」といわんばかりに力強い。

Impressions

Impressions

Ketil Bjornstad - The Sea II 7:32, The Sea IV 8:50

'95 年製品。ケティル・ビヨルンスタのアルバム「The Sea」より2曲。

折り合いBチーム」が試みる音楽のひとつの典型はこういうのじゃないだろうか?という提案トラック。

「The Sea II」

優しさと寂しさと嬉しさと悲しさを巧みに演出して全体を支えるピアノ、口数は少なくても豊かな低〜中有音域で暖かさ温もりを与えるチェロ、時に空間を包み時に奔放なソロを弾きときにノイズを供給する変幻自在のギター、ええとええと一撃一撃の価値が高いドラムのインプロヴィゼーション・・・と海の見せるさまざまな表情を思い描かせるに十分なアンサンブル。

「Life in Leipzig」Ketil Bjornstad - Terje Rypdal/「The Sea」Ketil Bjornstad - たおやめぶりっこ

「The Sea IV」

各メンバーが適材適所最高の組み合わせで音楽を形成してゆくのもよい。例えば、「IV」で打と弦のデュオが即興性の高いプレイを繰り広げる緊張感はたまらないものがある。

「Life in Leipzig」Ketil Bjornstad - Terje Rypdal/「The Sea」Ketil Bjornstad - たおやめぶりっこ

という該当部分は 5'40〜あたりから。

Sea

Sea

Miles Davis - In A Silent Way 4:18

'69 年作。マイルス・デイビスのアルバム「In A Silent Way」より表題曲。

ベースが短音の持続音になっていて、原曲にある劇的で癖のある(ように聞こえる)コード進行がまるっきり省かれている。こっちもいいなあ。ザヴィヌルにとっては不本意な編曲だったから後でソロでとりなおしたのかな?「こうしろ」と指示したマイルスのひらめきは見事だし、それはそれでやってのけたザヴィヌルはかわいい。

「Zawinul」Joe Zawinul/「In a Silent Way」Miles Davis - たおやめぶりっこ

カオシレーターカオスパッドでドローン(低音の持続音)を発声させた上で、キーボード連弾+αという編成でこういう具合のピースフルでスペイシーなインプロをするってのはどうよ?という提案トラック。

In a Silent Way

In a Silent Way

Gotan Project - Epoca 4:31

2003年作。ゴタン・プロジェクトのアルバム「La Revancha Del Tango」より「Epoca」。アコーディオン+弦×2なんて編成ならばタンゴはどうだろう。だけどタンゴといっても、本場の情熱的なのをやるのではなく(というか無理)、タンゴの空気を拝借しつつ、このトラックのようなクールで官能的な音楽はどうだろうというサンプル。

La Revancha del Tango-ジャパン・スペシャル・エディション

La Revancha del Tango-ジャパン・スペシャル・エディション

吉野裕司 - はしる 1:48, 強い風が吹いても 2:24

2008 年作。「狼と香辛料」サウンドトラックから弦楽隊が活躍する2曲。

「はしる」

三拍子の力強く緊迫感のあるリフ。低音の対旋律。これぞヴァイオリンのソロ!さいごは平行する4度だか5度によるおいしいメロディ。

「強い風が吹いても」

ベタではありますがそのベタっぷりにベタ惚れた1曲「強い風が吹いても」を聴きながら。

「狼と香辛料 O.S.T. 狼と旅の音楽」吉野裕司 他 - たおやめぶりっこ

「So What」や「Impressions」と同じDドリアンスケールのおいしいところ(6度のナチュラル)がたっぷりと出ている雄大なトラック。アコーディオン、ヴァイオリンソロによる絶妙なアクセントを経て盛り上がるぞ盛り上がるぞと期待通りの展開。

狼と香辛料 original soundtracks

狼と香辛料 original soundtracks

仙波清彦 - rin 3:11

2008 年作。「バンブーブレード」のサウンドトラックから、ヴァイオリンが活躍する「rin」。

この7拍子。3拍子系の7拍子。うんぱっぱ、うんぱっぱっっ!1拍多い!とつんのめるこの感覚。つんのめりながらも心地よいグルーヴ。脇をサポートする哀愁のギター&アコーディオン。

バンブーブレード O.S.T.2

バンブーブレード O.S.T.2

サントラは2枚出ていますが、ヴァイオリン趣味が全開の「2」を断然オススメします。

GO!GO! 7188 - チェーン 4:06

2008 年作。「GO!GO!7188」のアルバム「569」より「チェーン」。7拍子が出たのでもっとごりんごりんぶりんぶりの変拍子を堪能しましょう。

Dream Theater など変拍子大好きバンドの定番中の定番 5+6 (10/8 + 12/8) で幕を開ける。メトリックモジュレーションぎみにシャッフルに展開し、さらにテンポを落としたワルツへ変化し、冒頭の 5+6 に戻る。この巧妙な拍子&速度の変化。たまりません。リズムをいかに作り込むか、これがロックミュージックの本質だ(とても偏った認識です)。

569

569

久石譲 - 死の巡礼 6:03

2005年作。久石譲のアルバム「WORKS III」より。これは「寄り合い」の現場でかけ損ねた1曲。

第3楽章「死の巡礼」。3楽章だから変化。これがたまらない。ミニマルなんです。ミニマルなんですけど、弦楽によるフレーズが「かっこいいジョー」のフレーズなんです。ここまでは単なるライヒ+グラス+ジョーです。これだけでも高感度激増ですけどね。で、個人的に一番性感帯を刺激されたのは、1'15〜のミニマルに「Dead」の主題が対位法的なポリフォニーで絡むところ。織り込むって表現のほうがいいかもしれない。ぞっくぞくするやろ。後半には、ミニマルにジョーのジョーたるジョーメロディが覆いかぶさってクライマックス。悶絶絶倒。アイラブジョー。ジョーはできるこだって信じていたよ。

「Works III」久石譲 - たおやめぶりっこ

来る「マイケルの第3楽章」の理想像はこれ。

WORKS III

WORKS III

あとがき

当日の日記。

というわけで、第一回寄り合い。15マンィエンといろいろな準備時間を投資しただけの価値はあった。

(略)

前回の折り合い音源を中心に、参考音源としてマイルス・デイビスジョン・コルトレーン、ティケル・ビヨルンスタから折り合い本体の音源やGO!GO!7188をへて狼と香辛料からバンブーブレードに至りもってけセーラー服でしめるという偏っているのか幅広いのかというと、どっちかというと偏っている音楽を聴きつつあれこれおしゃべりするという、この世の物とは思えない至福の時間を勝手に堪能。

mixi ふらくやんの日記『劇団ひとりよがり、演目は「自作自演」』

一見、いろんなところから音源を拝借して幅広そうだけど、選んだ自分としては「とても偏ってしまったなあ」と思う。何がどう偏っているかうまく説明できないのだけど、これは偏っている。

*1:この muxtape は、第2回「寄り合い」が開かれるまで当エントリーの曲目になります。7月半ばくらいに第2弾に更新されるかもしれません。

*2:muxtape にあげたのは容量の都合で「The Complete 1961 Village Vanguard Recordings」の演奏