「Rising」Rainbow
四の五の言わせぬ名盤中の名盤というやつ。'76年英国製。
'96年頃、どこかのインターネッツに「HR/HM好きでこれを聴いていないのはモグリ」みたいな挑発文句を見かけて入手。メンバーは以下の通り。
- Ronnie James Dio(vo)写真
- Ritchie Blackmore(g)
- Cozy Powell(ds)
- Tony Carey(Key)
- Jimmy Bain(b),
Deep Purpleを脱退したギタリスト、リッチー・ブラックモアが「エルフ」というバンドに乱入して「Rainbow」と改名。1stアルバム「」を発表後、全てを超越する時の支配者ことボーカルのロニー・ジェイムス・ディオ以外を全員クビにし、ドラムのコージー・パウエルとその他2名を加えて発表した2nd。エルフからディオを引き抜くんじゃなくてバンドを乗っ取るってあたりがリッチーメソッド。こうして、リッチー、ロニー、コージーによる有名な「三頭政治」時代がやってくる。
アルバムは「Tarot Woman」で幕を開ける。この幕開けがとてもいい。「素晴らしいアルバムのオープニング」ベスト50に入る名オープニング。ゆったり控えめなシンセ単音が適度に続いて、リッチーのギターがじゃんじゃかじゃん、じゃんじゃかじゃんとフェードインしてくる「きましたきましたよ」と、気分がもりもりに盛り上がってくる瞬間にやってまいりましたオッス!オラコージー!コージー節たる「どんがががっが」「どんががごっごご」というフィルインでぶちのめされてしまう。満を持してディオが登場したらもうそこは様式美こてこてのハードロックの世界へようこそ。
ポップソング「Do You Close Your Eyes」は爆笑の名曲。不死身の吸血鬼ディオ様が、悪魔ボイスで「愛し愛しあいたいのさ!」と軽やかなラブソングを歌う場違いさに惚れ惚れする。演奏陣もすごく気合が入っていて、特にコージーのゴキゲンっぷりといったら。
レコードB面の「Stargazer」「A Light In Black」は、いわゆる大曲。「シンフォ系」といっちゃうとプログレ畑の皆さんに誤解を与えるだろうか、Led Zeppelinの「カシミール」をやや暗黒方面に傾斜さたような「Stargazer」。Deep Purpleの「Burn」をやっぱり暗黒街道に乗せたような「A Light In Black」。サビでキメを決めるコージーっぷりは何度聴いても痺れる。
お気に入り度:90点(コージーに乾杯)
Rainbowはなんだかんだで基本アイテムだいたい揃えていろいろ思い入れがあるのでまた思い出したら紹介したい。
Rainbow
このレビューを書くために、iTunesで「Rainbow」と絞り込んだら、何か最後のほうが面白い組み合わせになっていた。いろいろ音楽を収集しているとこういうこともあるよねってことで。
「Rainbow -acoustic ver.-」ROUND TABLE Feat. Nino
下のシングルのアコースティック編曲版。
ほんと、こういう音楽大好き。日本のポップミュージックにこういう音楽がもっともっとも満ち溢れていればどんなに幸せだろうと思う。
→ちょっと声かぶっちゃってるけどStage6で聴いてみるARIA The NATURAL ep26 ED
「こういう音楽」の最高峰はwyolicaのこのアルバム。優しくて、切なくて切なくて、ずっと涙が止まらなかった。(SHIHO モデル)風味絶佳とはこういう音楽を言う。もう一度言う、風味絶佳とはこういう音楽を言う。(°Д°)ゼッカッ! (2006-10-11)いや、冷静に考えるとちょっと言い過ぎたので下方修正。お気に入り度:82点
「A Rainbow in Curved Air」Terry Riley
ひたすら心地よく癒されるミニマルミュージックのこれまた名盤中の名盤。'68年米国製。
ジャケットはこっちが元祖。なんで再発版は顔にしちゃったんだろう。さて、映画「風の谷のナウシカ」の腐海シーンで流れる久石譲ミニマルを爽やかにした感じ。
→「A Rainbow In Curved Air (Excerpt)」をクリックして試聴するListen to Terry Riley in RealAudio
夢心地でしょ?
「tune the rainbow」坂本真綾
菅野よう子配下にあった頃の坂本真綾の音楽もまた、高品質な「こういう音楽」の宝庫。何気にTipographica、Unbertipoの鬼才、今堀恒雄氏がほぼ全面参加してたりする。
細やかは別の機会に。