怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

2017年2月に聴いた:Shai Maestro/Ai Kuwabara/HoneyWorks/ラブリコット/Gerry Gibbs & Thrasher People/Persefone/花澤香菜/スフィア/MAGMA/Tom Moto/JiLL-Decoy association/セブンウップス/水曜日のカンパネラ/miwa/藍井エイル/ねごと/Jimi Hendrix/District 97/Pink Floyd

ゼルダの次はマリオカート8デラックスです。3月分までは延長期間として現在のスタイルでブログを更新することにしているので、これと、あと1本…あと1本。月刊100PV、ほぼ検索エンジンからのうっかり流れ着き(情報が少ない海外Jazz勢のキーワードで検索上位に出ることがある)なインターネットの藻屑に何か

凡例

  • 第一印象点はだいたい1.0(そっとじ)、2.0(いまいち)、2.5(ふつう)、3.0(よい)、4.0(とてもよい)、4.5(傑作)みたいなフィーリングです。×20するとBurrn!誌の点数感覚に類似です。
  • 文章中で突然個別楽曲に点数をつけだしたら、10点:傑作、3点:かなりよい、1点:なかなかよい、0点:よい・ふつう・よくない・わるい・???です。
  • オススメ印はシェフが気まぐれているとお考えください。

【The Stone Skipper】 Shai Maestro Trio ★オススメ★

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Jazz。ピアニストShai Maestroのリーダー作。

  • Bass, Effects – Jorge Boeder
  • Drums, Effects – Ziv Ravitz
  • Piano, Keyboards, Percussion – Shai Maestro
  • Voice – Gretchen Parlato, Theo Bleckmann

Avishai Cohen(ベース)と組んでゴリバリなプログレ路線をひた走り、決別後はAvishai路線を継承するでもなく別の道を開拓するというほどでもないちょっと微妙な作風が続いイメージありますが、本作ではついに吹っ切れたか進むべき方向を見据えた芯の強い作品になりました。やったね。クラシカルな端正さ、Jazz本分の緊張感の高さ、プログレさ、イスラエルさかはわからないけれど独特のエスニックさが高い次元でなんたらかんたら。


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→第一印象:4.6(5点満点)

【Somehow, Someday, Somewhere】 Ai Kuwabara With Steve Gadd, Will Lee

Somehow, Someday, Somewhere

Somehow, Someday, Somewhere

  • Ai Kuwabara with Steve Gadd & Will Lee
  • ジャズ
  • ¥2037


J-Pop。世間的な存在感は山中千尋さんや上原ひろみさんあるいは大西順子さんにくらべると地味かもしれないけれど、当ブログにおける存在感は上記3名と並ぶ四天王格であるAi Kuwabaraさんが、Steve Gadd(ds)、Will Lee(eb)と組んだトリオ作。

結論的には、スティーヴ・ガッド&ウィル・リーのキャラクター性と桑原あいさんのソレとの相性はあまりよくなく噛み合ってない印象を持ちました。アメリカンのスーパードゥラァイさと、桑原さんのウェットな感じが。

『All Life End Someday, Only The Sea Will Remain』は外人勢がつむぐ無表情な7拍子の骨組みに全力で新鮮な肉を貼り付け埋めていく日本勢の対比がよい佳曲。『Somewhere』『B Minor Waltz』や『The Back』は桑原さん側のキャラクター性が強く出て、むしろ海外勢はいらないのではという佳曲。

冒頭曲からWeather Reportからの引用があり、昨今のJazz界隈では何かウェザーが流行っているのでしょうか?主語が大きい?本ブログで聴いている限りのサンプル数&観測範囲なので統計的な根拠は何もないし、ウェザーの流行が増しているのではなく、聞き手がウェザーに気づくようになったのではないかという指摘もごもっともではありますが・・・って、ちょっとしたひとことを言うために5倍の言い訳を重ねるのがハテナ文学です。めんどいメンドーサ。ちぇけりゃっちょばけらった。

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→第一印象:3.8(5点満点)

[asin:B01N17MY9O:detail]

【何度だって、好き。~告白実行委員会~】 HoneyWorks ★オススメ★

https://itunes.apple.com/jp/album/%E4%BD%95%E5%BA%A6%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%A6-%E5%A5%BD%E3%81%8D-%E5%91%8A%E7%99%BD%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A/id1206728576?uo=4&at=10lqt2


J-Pop。アルバムとしてははじめまして。

どこかの過去ログで言ったようなイワなかったような、Ryoさんが良い曲にパラメータ全振りしたような曲、またはそれの量産化に成功したハニーワークスのがっつり型にはまった良い曲の類は、好物である反面、3曲も聴くと胸焼けでつらい、という欠点があります。1曲目ショートケーキ(チョコ系)わおいしー、2曲目どら焼き(つぶあん)お、おいしい・・・、3曲目パフェ(ビッグサイズ)う、うう、ちょっと残していいですか?

さて本作は典型的な全力曲『センパイ。』を2曲目の前後にやや薄い曲を挟むかたちでさっそく3曲でもう満足するのである。

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そしてもうお腹いっぱいの4曲目でまさかの男声登場。おい!**男声注意!**って曲名に書いとけよ<pdf注意>みたいなあれじゃないかまじふざけんなころすぞと激怒することによってまた空腹にリセットされるという驚きの展開。『東京サマーセッション』も男性陣をオミットしていただければ名曲になりえたのに。つまり

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↑これではなく。

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↑こちら。

「これではななく」の女声陣の男声パートを「こちら」にしてもらえるとベスト・オブ・ベスト。同じことを考えている人は57億人くらいいるかと思うのでそういう音源はさがせばありそう。声優稼業の人が歌に持ち込む演技性というものに驚愕する。声優稼業の人が歌を歌うときのほかの歌手との優位性/差別化ってそこにこそある。声優稼業の人が<アーティスト活動>したときにその優位性をあえて捨てて歌手側に寄っていってしまいがちなのはって話がこのあと脳内で延々と続きました略。

それはさておき本曲の動画をいま初めてみたのだけど、3組の登場人物の様子をライトモチーフ*1として(モチーフというかパートだけど)分散配置するという意欲的な作品だったとは。そういうチャレンジ精神だいすきだよ…男声さえ、男声さえなければ…刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺す刺すと虫が皮膚の下を蠢きまわる地獄を味わう羽目に。

その後も、アマーイお菓子とツラーイ男声とを行ったり来たりで快感不快感の宝石ジェットコースターやー。ジュエリー!!!!『大嫌いなはずだった。』みたいに、女性/男性パートともに女性で表現できるんだからそれで全部統一すればいいじゃない。


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そうしたらそしたで4曲目でギブアップしちゃいそうですが。結果、おーらい、なのか……?

※本ブログにおける男声嫌いは、一種のキャラクター性設定なので、ポリコレ実行委員会の方には見逃していただきたく存じます。さつじんよこく的なあれでもないので通報とかもかんべんしてくださいくぞんじます。

→第一印象:4.0(5点満点)

[asin:B06X3VLQNN:detail]

【Primary*Step】 ラブリコット ★オススメ★

https://itun.es/jp/EtdMhbitun.es

J-Pop。珍作である。お嬢様キャラですわの「リコたん」ときゃぴきゃぴきゃらの「ことの」そんな幹事の二人組バーチャルアイドル的な企画っぽいのだが、2月25日現在、オフィシャルサイトも工事中である。音源のリリースにサイトが間に合ってないのが素敵。

ゆいかおりを擬人化してギザ戯画ギガバイトに先鋭化せしめす全アニソンキャラソンアイドルソングを併呑ドンのドン勝を喰らい尽くすような怪作。テクノ中心の楽曲はいっきょくいっきょくが高品質で息抜き的な場面でも聴き続けられる。ピーキーなとろはとことん突き抜けておりその極北南極大冒険たる【だってプリンセスアイドル】の威容をシカト聞きとどけよ。錯乱の扉が、いま開かれる。また、場違い感さえ思いやられるシリアスな難曲【最終兵器KAWAII [KW55-7]】はこんなところ(こんなところ)で埋もれさせてしまうのはもったいない名曲の風格がある。


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→第一印象:4.2(5点満点)

[asin:B06XMRJS32:detail]


【Weather or Not】 Gerry Gibbs & Thrasher People


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Jazz。はじめましてかしら。

  • Acoustic Bass, Electric Bass ? Hans Glawischnig
  • Drums, Percussion, Electronics, Voice ? Gerry Gibbs
  • Piano, Electric Piano [Rhodes], Organ, Vocals ? Alex Collins

Weather Reportの作品、とくにフュージョン化が進んでからの楽曲をシンプルなトリオでカバーするのは難しそうで、最近あちこちでウェザーブームが発生しているのかよく聴きくとそれを実感しました。特に日本人のカバーでちらほら、そういう演奏にするなら元のフュージョンサウンドのほうがずっとよいのになあみたいな場面がありました。

さて、本作はそこらへんの消化&消化具合が理想的に行われている一例だ。フュージョンには寄らないながら、オルガンやエレピなどサウンドに変化をつけつつ、小さなトリオとして緊張感を高める巧みな編曲がほどこされている。『Black Market』や『Birdland』のフュージョンサウンドを単純グレードダウンしただけのダメな例、ザヴィヌルのピコピコが懐かしくなるだけの『A Remark You Made』などに辟易の戦いしていた諸兄に朗報。お楽しみに。<Weather>サイドは大好物の『Directions』で〆。

つづいて<Or Not>サイド。こちらはこのトリオのオリジナル作(かな?)。こちらはこれはすごいこれはひどいというのが特になく、ばらえてーゆたかで器用な作風/演奏スタイルです。1枚めだけで完結した作品だったらオススメ印つけてたかも。


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→第一印象:3.8(5点満点)

[asin:B06X3R38Q6:detail]


【Aathma】 Persefone


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HR/HM。はじめましてかしら。若干エクストリーム寄りでデスいボーカルを折り込みつつ激しく展開を繰り返しアクセントにストリングス音などもどばーっと流れ込んできたりメロディックになったりと、<節操のないOpeth>といったところか。しっかり楽曲構造で魅せてくるプログレッシブなスタイル嫌いじゃないです。


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→第一印象:4.0(5点満点)

【Opportunity】 花澤香菜

https://itunes.apple.com/jp/album/opportunity/id1203105411?uo=4&at=10lqt2


J-Pop。声優で歌手の花澤香菜さんの最新作。

不本意なことに「本作は英国をテーマにした」という重大なネタバレを購入前に耳にしてしまい。英国?とはいったい。'60~'70年代の「ブリティッシュ・ロック」と呼ばれる雰囲気が本命か?'70年台後半のロンドンパンクに的を絞るのはキャラではあるまい。クイーンやデビッド・ボウイ的な曲も飛び道具として利用価値は大きいか。ブラック・サバスは無理だろう。ニューウェーブ以降の英国はどんなかんじなのかわからない。散り散りになったプログレミュージシャンの活動からやんわり察するにとどまる。OASIS以降といっていいのかわからないけど2000年台の英国ロックシーンは「UKロック」と言われる独特のシャレオツ性があって商業性と独自性のハザマで意識を高く持ったリスナーをひきつけていたような気がする。ロック以外のフォークやテクノ、その他各種ポップスについては何もわからない。それはともかく、当ブログ的には英国といえば<ビートルズ以降パンク未満>の約10年間に集約されるだろう。近年アニソン方面での活動が活発なミト氏の活動母体クラムボンが、J-Pop版Soft Machineと言っても過言ではないいろいろがさまざまなことを鑑みて・・・(怒りゃkう

という!先入観がむくむく湧き上がってしまうので、少なくても1回聴くまではリリース物に関する情報は極力シャットアウトしておきたかった。

という!先入観むきむき育った状態で聞き始めた1曲め『スウィンギング・ガール』こそ、聞き手というよりつくり手が<英国風のなにか>の先入観の罠にハマったような気味の悪さというかだだスベリ具合で聴いてて辛さがあるものの、以降は「英国…とは…?」とどこ吹く風が吹き始めたのでよかったです。特に2曲目『あたらしいうた』は花澤さん史上におけるとても画期的な曲で、何がどう画期的なのかって話がまた長くなりそうなふんいきなので、いつか誰かべつのアニソンアルバムのレビューするとき、該当作品についてこれといって言うことないなあというときの埋め合わせのネタとしてとっておきます。また、どこ吹く風どころかガン無視じゃないかしらと痛快な最終曲『Blue Water』もまた白眉。


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→第一印象:3.6(5点満点)

[asin:B06VV8NW3M:detail]

【ISM】 スフィア

https://itunes.apple.com/jp/album/ism/id1196573446?uo=4&at=10lqt2


J-Pop。声優で歌手の4人組ユニット、スフィアの最新作。アニソン界のSMAPというほどのベテランかつトップ感があります。ナンバーワンなんて目指さなくていい、そこはスフィアの席だからだ、とばかりの大物感。だいじょうぶ、将来、解散の火種となる5人目のメンバーはすでに粛清されているから。ほら、あの、なんとか麗子さんといったかしら……。そういえば結成時、6人組だった時の……うっあまたが。だからi☆Risも……。

と言って男は事切れましたが、そんな具合の安定感。前作の『GENESIS ARIA』のような領土拡張を狙うような野心作は潜め、保守的な新作による総集編といったおもむきがあります。特に『情熱CONTINUE』はその上でさらにダイジェスト版をつくったような曲。メンバーそれぞれがそれぞれなりの独自性方向性キャラクター性を打ち出したいまとなっては、その4人の合体技がかえって難しいのかしらとかのエトセトラになってしまうという事情も見え隠れ。

→第一印象:3.9(5点満点)



【Emehntehtt-Re Trilogie】 MAGMA ★オススメ★

derutcarf.hateblo.jp



→第一印象:4.5(5点満点)

【Allob Allen】 Tom Moto

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プログレ。はじめまして。たまたまちら見したtwitterのタイムラインでカケハシレコードさんかなにかがで

『レッド』期のクリムゾンを倍速&歪み倍にしてマイルスが乱入してイマジネーションを注入したような強烈なアヴァン・プログレを聴かせます。

http://kakereco.com/s/cd.php?id=89375

みたいな文言が目に入って、Apple Musicで検索してみたら対象作品が聞けたので聞いてみた。

どこから突っ込めばよいのか…。というと悪めのニュアンスになりがちですが、おもしろおかしく突っ込みたくなるビリティの高い痛快な作品だとことわっておきます。ゴリゴリ暗黒の世界を構築するリズム隊は確かにクリムゾンの系譜と言えます。が、謎の「マイルス」担当は「マイルス」とは意趣な異種。「マイルス」って言われてるくらいだから、このブラス音はトランペットなんだろうけど、とてもトランペットっぽくない。ほとんど常にエフェクトがかかっているのもあって、まるでシンセで弾いているかのような極端に無表情なブラス。極めて感情的な(ここを掘り出し始めるとキリがないので略)マイルスとは別件ofバウワー。そのせいで、ときどき人間っぽくブッパしたときのギャップが効いている麺も。


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→第一印象:4.0(5点満点)

【ジルデコ7~voyage~】 JiLL-Decoy association


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J-Pop。はじめめましてかしら。<ややジャズ味めいたいて強い芯ながらソウルほどソウルフルではなく落ち着いたムードの女性J-Pop>というジャンルは、ボーカリストの存在感の割に楽器隊が没個性的でアンサンブル全体の旨味が弱く、じゃあわたしノラジョーンズ聴くね、みたいな感想になりがちなのだけど、本作は要所要所のソロなど楽器隊の方に耳を持っていかれる場面があり好感を抱きました。


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→第一印象:3.7(5点満点)

セツナエモーション7!!(セブンウップス)


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J-Pop。はじめましてじゃないと思われる。カワイイ勢にはがんばってもらいたい。カワイイ勢筆頭のSilent Sirenが、直近作ではカワイイだけじゃなく音楽にコクが出てきて、コクが売りの可愛くない人たちをぜつめつさせてしまいそうな昨今ですから。可愛さをやや抑えてコクをマシマシしたのがパスピエで、ツートップといってよいでしょう。また、アニソン界隈も含めて考えるならば……(以下脱線省略)……というのが、セブンウップスの本作品といえるのではないでしょうか。


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→第一印象:3.2(5点満点)

【SUPERMAN】 水曜日のカンパネラ

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J-Pop。前作がテイトウワばりのテクノだった印象がある水曜の新作はちょろり(がらりは言い過ぎ)と嗜好を変えて斜に構えポップス。斜ではあるけれど、どうせ斜なら斜斜斜斜斜でねじりきれてしまったほうが好みなので、そこらへんはややネガティブ印象だった。たぶんきっと(願望)次回作ではまた音楽性を変えてくると思われるのでどう転ぶか飛ぶか楽しみ。今回はどんなだろう次回はどうなるだろうと楽しみ感をい出させてくれる点で貴重な存在。ではあります。

ラップ/セリフする言葉の打点が@@@@(名前が思い出せない)ほど技巧的・意図的じゃないかもだけど独特のゆらぎがあってよい。


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→第一印象:3.4(5点満点)


【SPLASH☆WORLD】 miwa

https://itunes.apple.com/jp/album/splash-world/id1200343828?uo=4&at=10lqt2


J-Pop。miwaさんの最新作。

チャットモンチーと時を同じくして、ジミヘン的に音楽の天使の祝福を受け一瞬かつ猛烈に輝いて散った、YUI。ポスト・チャットモンチーを求めての彷徨いは未だ解決の糸口程度であるものの、ポスト・YUIはあっさり現れた。それがmiwaさんである。というわたしの期待を一身に背負ったmiwaさんでありこれまで数々のアルバム作品を聴いてきたわけですが…。

いまさらになって、はてそうではないのかもとクビを傾げそうになってます。

シンガー&ソングライティングはぜんぜん嫌いじゃないし好きな方だし、マスに訴求させようとする大人の事情による編曲にころされているだけという認識でいました。新山詩織さんてきなころされかたをしているだけだと。

じゃなくって、むしろおっさんたちの商売っけにうまく乗っているんじゃまいか?というきもち。本来の音楽嗜好や才能をおっさんにころされているんじゃなくってむしろ逆。ぐだぐだといろいろ逡巡してきましたが、本作はそういうおっさんとの落とし所や相乗効果がうまく(わたしの嗜好と)合致した佳作だと思ったしだい。

男声ゲストがからむ曲があってそれだけは絶対許さない「男声注意」って曲名にいれるのが社会人としての常識だろクソがを除けば、どの曲も、曲・編曲の目論見とシンガーのパフォーマンスとがとてもよい噛み合い方をしている。『シャンランラン』は中毒性が高い。


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→第一印象:3.6(5点満点)



【Eir Aoi 5th Anniversary Special Live 2016 〜LAST BLUE〜 at 日本武道館藍井エイル

[asin:B01MQEB14H:detail]


J-Pop。アニソン系シンガー藍井エイルさんの、引退発表を経てのラストコンサート。藍井さんといえば、J-Pop全盛期を彷彿とさせる、けっこうシンガーをパワフルに酷使するシングル重視っという印象が強く。そんなアップテンポからバラードまでことごとく肉体的に負荷の高い曲をずらりとならべてCD2枚分に及ぶライブをやりきってしまうアスリート性に脱帽した。アコースティックパートとか入れてゆったりしてもいいのよ。

当ブログでよくやりだまに上げている<音響処理による過度なライブ感の演出>が抑制されているものの、かえってバックバンドの即席っぷり面でつらさが目立つのがマイナスか。即席でもある程度ツアーを回る計画であればがっつりリハをする工面もたてられると思われるが、単発ライブではやむなしか。(単発かどうかは憶測)

にしても『INNOCENCE』の間奏はほんと名作。


youtu.be



藍井エイルさんは本作をもって活動を休止されるというニュースの見出しをはてなブックマークのホットエントリー一覧でみた記憶があります。また、時期を前後して、ソニーソニー・ミュージックとSMEは別なのかしら)系でアニソンレーベルが統廃合?されてグローバル展開されるとかなんとかいうニュースの見出しをはてなブックマークのホットエントリー一覧で見たとき、藍井エイルさんの名前が挙がっていなかったので、なるほど、と思うと同時に、そもそも藍井エイルさんがソニー所属かどうか知らないからやっぱ思わないでおこうと思いったことを思い出しました。音楽系のニュースはさりげなく作品に関するネタバレが入ってることがあるので警戒しているのです。<@@のアルバムに@@が楽曲提供>てだけで重大なネタバレですから事前には知りたくない情報。

という無駄な段落で紙面を汚してしまいましたので、思い出話は省略で。思い出話たところで過去ログの焼き直しにしかならないなあと思い。

→第一印象:3.4(5点満点)



【ETERNALBEAT】 ねごと


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J-Pop。<ポスト・チャットモンチー>の幻想を追いかけて久しいわけですが、そのレース先頭集団につけているねごとの最新作。前回聞いたアルバム(目のジャケットだったと記憶している。違うバンドかも)では戦闘集団っぷりをアピールする良作だった記憶を美化した上での本作ではやや不調。テクノ調に寄り、かなり抑制抑圧された印象。幻想上のチャットモンチーはまさしく燃え盛るジミヘンで、その火の粉を懐に入れて隠し持っているねごと、という設定だけれど。


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→第一印象:3.2(5点満点)

【Miami Pop Festival】 Jimi Hendrix


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Rock。ジミヘンの初出ライブ音源。

May 18, 1968 performance at the Miami Pop Festival

Miami Pop Festival (album) - Wikipedia

やっぱりジミヘンはライブよりコンパクトに濃縮されたスタジオ音源がベストだなあと認識を強化したライブ録音。それでも『Foxey Lady』が始まるとテンションがぎゅーんとうなぎのぼりさせられるのは流石のジミヘンでありんす。

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【One More Red Night - Live in Chicago (feat. John Wetton)】 District 97

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プログレ。District 97さんははじめまして。

グレッグ・レイクにつづいて亡くなってしまったジョン・ウェットン関連。ウェットンの初期ソロ作品がApple Musicで聞けなかったので代わりといっちゃあナン。District 97というバンドにボーカルゲストとしてウェットンを招いてクリムゾン時代の曲を演奏するお祭り企画てきな作品。ベースをウェットンが弾いていないので寂しさがあります。ベースをウェットンが弾いていないので、彼を暇させないようインストパートがいろいろ省略されていていて寂しさがつのります。バンドの演奏は多少バタついた印象がありますが、ところどころ独自のアレンジが効いていて楽しかったです。

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【Wish You Were Here: 炎 (Deluxe Edition)】 Pink Floyd

炎 デラックス・エディション

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プログレ。スタジオ版についてはかぶりだけど、ディスク2のほうが聴きたくなって購入。

  1. Shine On You Crazy Diamond (parts 1-6) live at Wembley November 1974 (2011 mix and previously unreleased)
  2. Raving & Drooling live at Wembley November 1974 (2011 mix and previously unreleased)
  3. You’ve Got To Be Crazy live at Wembley November 1974 (2011 mix and previously unreleased)
  4. Wine Glasses from the unreleased ‘Household Objects’ project
  5. Have A Cigar alternative version (previously unreleased)
  6. Wish You Were Here featuring Stephane Grappelli (previously unreleased)

クレイジー・ダイヤモンド』は、初めて聴いてからもはや@@年が経過するけれど、いまだに納得感のない曲。まだまだあと何年生きればこの曲を全面的に肯定できるようになるのだろうかしらん。というわけで当時のフロイドらしい手堅いライブが続いて、『Wine Glasses from the unreleased ‘Household Objects’ project』。【The Dark Side of the Moon】から【Wish You Were Here】間に試みられて破棄されたという幻のアルバム【Household Objects】からの音源。曲名通り、ワイングラスをこすった音の積み重ねらしいふわっとした小品。歴史的価値はとても高いけど、音楽はフリッパートロニクスかな?みたいな。『Have A Cigar』のボツバージョンはノーコメント。続いてヴァイオリニストStephane Grappelliを招いて録音された『Wish You Were Here』のボツテイク。これはこれで新鮮で良いテイクだけど、アルバムとして世に出たのがストイックな現行バージョンなのは妥当。

【Chaos & Systems】 Sundays & Cybele

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J-Pop。はじめましてかしら。冒頭から完全にマニュエル・ゲッチングめいたトランス世界が繰り広げられて文字通りwktk(わくてけ)してたら3分足らずで終わってしまって、oi、misu、おい、おい、そこはそのままm50分間押し通すところだろおい、おい、と70年代人と現代人との価値化の相違に幻滅せざるをえません。しかたがないのでドイツ人(にん)の音楽で自らを慰めることにしました。

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なごんだわー。

→第一印象:1.0(5点満点)

New Age of Earth

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[asin:B0184SDHK4:detail]

【風空花人】 東山奈央


J-Pop。声優で歌手の東山奈央さんの、アーティスト名義でのシングル。金剛型戦艦四姉妹のキャラソンをはじめ、歌唱面でなんでもできる何にでも対応できる武井壮型アスリートの東山さんですから、楽曲、声色や歌い方のトーン、もろもろ、なるほどそうきましたか、みたいなエトセトラがあります。ひとまずアルバム待ち。

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ソンジャーネ