2016年8月に聴いた(1):sora tob sakana/Lakuta/Pawel Kaczmarczyk Audiofeeling Trio/Manu Katché/Jason Richardson/petit milady/杏窪彌/坂本真綾/Pia-no-jaC/Steven Kirby/HaKU/THE MUSMUS/優河
ドーモ、語彙力が低いと思われる音楽日記です。日記を書けば書くほど日本語が不自由になってきてるのは気のせいでしょうか。気のせいじゃあありません。機微なところ適切に表現せずに、アレとかソレとか勢いでちょろまかすパティーン化が進んでしまったから。さて、本エントリーには音楽アルバムについてネタバレが含まれる可能性がありますうんぬん。
- 【sora tob sakana】 sora tob sakana ★オススメ★
- 【Brothers & Sisters】 Lakuta ★オススメ★
- 【VARS & KAPER deconstructiON】 Pawel Kaczmarczyk Audiofeeling Trio ★オススメ★
- 【Unstatic】 Manu Katché
- 【I】 Jason Richardson
- 【CALENDAR GIRL】 petit milady
- 【ジャイアントパンダにのってみたい】 杏窪彌
- 【LIVE TOUR 2015-2016 "FOLLOW ME UP" FINAL at 中野サンプラザ】 坂本真綾
- 【Cinema Popcorn】 →Pia-no-jaC←
- 【Illuminations】 Steven Kirby
- 【HaKU】 HaKU
- 【THE MUSMUS TALE I】 THE MUSMUS
- 【Tabiji】 優河
第一印象点はだいたい1.0(そっとじ)、2.0(いまいち)、2.5(ふつう)、3.0(よい)、4.0(とてもよい)、4.5(傑作)みたいなフィーリングです。オススメ印はシェフが気まぐれているとお考えください。
【sora tob sakana】 sora tob sakana ★オススメ★
J-Pop。アイドルグループsora tob sakanaの1stアルバム。
アイドルグループのアルバムとは思えないほど音楽が異様に引き締まっている。極論してしまうとthe HIATUSの完全上位互換性である。まず男声単品→女声複数人。これだけで大幅加点である。メンバーの声色が多彩で、場面に応じて最適な音色を配置することができる選択肢。
器楽は、オルタナ/グランジ(詳しくは知らないけれど90年代に流行ったスタイル)からポストロック(詳しくないけれど2000年代に流行ったスタイル)からの残響系(ポストロックからの分家)までをいいとこ取りしたロック風を中心に据えつつ、バンドじゃないゆえにバンド編成に束縛されない自由なバリエーション(テクノ系とか/ただし、テクノ系に寄ったポップス曲は退屈)を含む多彩さ。その上にふわっとしたアイドルたちの歌が覆いかぶさる快適さ。
昨年のアイドル部門の傑作3776とゆるめるモ! をハイブリッドしたような衝撃がある。音楽性は違えどもNegiccoもまたあれがあれか。アイドル系には希少な、Apple Musicで配信する戦略も含めて。まだググってないのでどういう仕掛け人が仕掛けた音楽なのかわからないけれど、才能あるバンドマンがバンドの制作過程ですり減って不自由な音楽に落ち着いてしまう(そしてソロや楽曲提供でこれ見よがしにに生き生きする)ケースがあるあるなので、彼らには(アイドルの数に対して深刻な楽曲提供不足に陥っていると想像される)アイドル業界で辣腕を振るって欲しい。
露骨に傑作。
→第一印象:4.5(5点満点)
【Brothers & Sisters】 Lakuta ★オススメ★
Jazz/Funk。イエイ。原則として4拍子が延々と続く音楽は好きじゃないんだけど、こんだけノリノリでゴキゲンでグルービーがバイブスしていればまったく不満はない。むしろ満足気なくらいだ。
- Cicely Rose Taylor(congas, per, vo)
- Siggi Mwasote(vo)
- Claire Wootton(ss, ts)
- Deen Lim(b)
- Claire Mathews(bs)
- Luke Rattenbury(g)
- Damian McLean-Brown(tp)
- Will Rumfitt(tb)
- Tom Camidge(per, cola)
- Mattia Bourgis(ds)
MAGMAの『Retrovision』以来の衝撃ですね!全然関係ないけど。
あるいはLed Zeppelin『Trampled Underfoot』以来のいから焼く
いやー、普段はチェックしていないApple Musicの「ワールド」ジャンルをたまたま訪れてみて思わぬ出会いでよかったよかった。
→第一印象:4.2(5点満点)
【VARS & KAPER deconstructiON】 Pawel Kaczmarczyk Audiofeeling Trio ★オススメ★
Jazz。はじめまして。ポーランドのピアニストPaweł Kaczmarczyk(読めない)のリーダー作。
- Pawel Kaczmarczyk - piano
- Maciej Adamczak - double bass
- Dawid Fortuna - drums
- Mr.Krime (Wojciech Długosz) - turntablism & electronics
- Hubert Kaszycki - VJ
古典/コンテンポラリー/今ジャズ/土着感を併せ持ち先鋭的で緊張感の高くてなおかつプログレッシブでキャッチーなガチガチマッチョなピアノトリオ。DJのスクラッチやらサンプリングやらシンセが乗っかってきて、ほとんどいてもいなくても音楽的には関係ない程度うっすらおまけのような(つまりライブでは彼らがいなくても問題ないように作っている)味付けだけれど、聴いてるうちにけっこうスパイスとして効いてるかも?と見直す。北欧系のピアニストのアレがマジヤバイというのをガチでアレする傑作。*1
→第一印象:4.5(5点満点)
【Unstatic】 Manu Katché
Jazz。はじめまして。ドラマーManu Katchéのリーダー作。
- Manu Katché : Drums,Vocals
- Ellen Andrea Wang : Contrabass,Vocals
- Jim(James)Watson : piano,keyboards
- Tore Brunbprg : Saxophones
- Luca Aquino : Trumpet
- Nils Langren : Trombone
さすがは世界のカッチェ様という落ち着きと心地よさと緊張感のよいドラミングが楽しめるものの、作曲/ウワモノ陣のアドリブプレイについてはあまり魅力を感じなかったり。最終曲はまるでチューブラー・ベルズ(重大なネタバレ)。
→第一印象:3.4(5点満点)
【I】 Jason Richardson
HR/HM。はじめまして、ギタリストJason Richardsonのリーダー作。
- Jason Richardson(Gt)
- Mark Holcomb(Gt)
- Lukas Magyar(Vo)
- WORD ALIVEのLuke Holland(Dr)
小手先的(小手指駅ではない)な小細工やだらだらとしたギターソロや変に叙情的なやつ(<ロックのバラード>はこの世でもっとも意味不明な音楽の一つ)に流れることなくボーカル参加曲もポップに流れず、ただひたすら実直にみんなでズンズンズンズンズンズンズンズンズンとリズムを刻む小気味良い作品。べ、べつにどさくさに紛れて近年のドリーム・シアター(熱血に萌えない)を全否定しているわけじゃないんだからなんたらかんたら。U.K.のハードコアな部分をメタル化したような素敵さがある。
→第一印象:4.0(5点満点)
【CALENDAR GIRL】 petit milady
J-Pop。結成が発表された当初、このユニットが3rdアルバムを出すまで活動を継続しているとは誰が予測していたであろうか、というお決まりの枕詞で始まります声優で歌手の悠木碧さんと竹達彩奈さんによるユニットpetit miladyの最新作。
『青春は食べ物です』は1stの冒頭に追随するキーラチューン。愛の手の入れ方などすこしラブライブっぽい。とりあえず万民のタミが懐かしく思うようなワードをサラダしておけみたいな大人の打算が効いた青春とは程遠い歌だけど、3点あげちゃう(10点:名曲/3点:かなりよい/1点:なかなかよい/0点:よい、ふつう、わるい、パチャパい)。
それ以外、特筆すべき楽曲はないのだけど、過去作にあった変化/ギャップを狙って迷走する展開がなくて、安定感の強いアルバム。
→第一印象:3.6(5点満点)
[asin:B01IU1GB8U:detail]
https://itunes.apple.com/jp/album/calendar-girl/id1134993861?uo=4&at=10lqt2
【ジャイアントパンダにのってみたい】 杏窪彌
J-Pop。はじめまして。よい。パスピエを連想するエキゾチックさと可愛さとサウンドの堅固さと華やかさがあってよい。すこ(すき)
→第一印象:3.9(5点満点)
【LIVE TOUR 2015-2016 "FOLLOW ME UP" FINAL at 中野サンプラザ】 坂本真綾
J-Pop。声優で歌手の坂本真綾さんのライブ音源。じゃっかん、ライブしてますよ的なリバーブ音響処理が過剰で、せっかくの歌/楽器隊の輪郭がぼやけまくりなのが残念。選曲/内容につていは文句がないだけに。
→第一印象:3.5(5点満点)
【Cinema Popcorn】 →Pia-no-jaC←
J-Pop。インスト系J-Popの手堅いポジション、ピアノジャックの新作は映画音楽のカバー集(タイトルから想像)。ミッションインポッシブルのテーマはちゃんと5拍子で安心。まえに、どこかのロックバンドが4拍子のアレンジしたのがさいってい!と激怒したことがあるので。怒ってないけど。逆に5をベースとするなら、4や6に変化・展開してくれてもよいのよ?・・・してなくても、ピアノジャック氏のダイナミックさが活きた白眉なテイク。
→第一印象:3.3(5点満点)
【Illuminations】 Steven Kirby
Jazz。はじめまして。
- Steven Kirby: acoustic guitar, electric guitar
- Aubrey Johnson: vocals (1, 3, 5, 9)
- John Funkhouser: piano, keyboards (1, 3, 5, 9, 11)
- Greg Loughman: acoustic bass (1, 3-6, 9-11)
- Mike Connors: drums, percussion
- Bill Vint: saxophone, flute (1-3, 5, 7)
- Mark Shilansky: piano (2, 7)
- Steve Hunt: keyboards (3)
- Ed Lucie: electric bass (2, 7).
とてもモダンでコンテンポラリー。ボーカリストが初期Return to Forever的な雰囲気をお届け。先に登場したPawel Kaczmarczyk Audiofeeling Trioと比べるとややプログレっぽさ/いまジャズっぽさは欠けるけれど、さっこんのボーカルを楽器隊の一員として起用する編成のJazzはイカしているの法則に合致してとても聴きごたえのある一作。
→第一印象:4.0(5点満点)
【HaKU】 HaKU
J-Pop。
聴いたことある曲がちょいちょいはいっていてなんぞ?とググったらベスト盤だそうで。残響系?などと、○っぱ○からげ(○には好きな数字を入れてください)にしてはいけないのかもだけど、あんまり歪んでないギターが、ダサいリフでテロテロしつつボーカルは中性的な感じ、嫌いじゃなかった。ダサイっても、もはやHR/HM的な価値観でかっこいいギターリフの可能性がすべて出尽くしたような世界で、HR/HM的には極めてダサいかもしれないフレーズをスピードでカバーしつつ、これはこれでアリな、逆にかっこいいを確立し、2016年現在、もう逆じゃなくなったやつ。
ダサイ!!!!!でもそれがいい!!!!!
ただ残響するだけではなく、もっと歪んだギターがジャーンとコードを鳴らす系の音楽も、何かをオルタナティブした系の音楽や、ちょっとダンサブル系に手を出したりと、意欲的なバンドだったと記憶しております。
→第一印象:3.5(5点満点)
【THE MUSMUS TALE I】 THE MUSMUS
J-Pop。はじめまして。終盤の1曲『WANDERLUST』はとても懐かしいテイストである。
こういう懐かしさである。
▼fra-foa - 月と砂漠(2000年)
www.youtube.com
WANDERLUSTとfra-foaの共通祖先にあたる音楽性は具体的に海外のなんというバンドなのか気になります。いや、まさか日本発ではあるまい、というジャパンディスを含んで。
Dream Theaterの『New Millennium』にすこし謎の共通祖先の香りがぽのかパイセンなのだが・・・
▼Dream Theater - New Millennium(1997年)
www.youtube.com
はー、名曲過ぎてつらい。案Aと案B両方詰め込んじゃえ感がすばらしい。【Metropolis P.T.2】以降のドリ虫は、つらいから。と脱線しつつ。
→第一印象:2.5(5点満点)
【Tabiji】 優河
J-Pop。こっそりひっそり個人のたしなみ枠として聴いていた藤原さくらさんが突然なぞのブレイクしてしまったので・・・ミステリー。というわけで優河さんに白羽めいた矢状のモノを舘ました。
うっとり。
→第一印象:たしなみ枠
ソンジャアGO!