2015年11月に聴いた(1):3776/新韓楽 & トライソニーク/Qaijff/fox capture plan/Platina Jazz/H ZETTRIO/Pablo Held Trio/Aureole/V.A./吉川友/水樹奈々/Bugy Craxone/きのこ帝国
11月の前半です。やっつけていきましょー。
オススメ印はシェフが気まぐれているとお考えください。
- 【3776を聴かない理由があるとすれば】 3776 ★オススメ★
- 【HANA】 新韓楽 & トライソニーク ★オススメ★
- 【Organism - EP】 Qaijff ★オススメ★
- 【BUTTERFLY】 fox capture plan
- 【Rasmus Faber Presents Platina Jazz: Anime Standards Vol. 5】 Platina Jazz
- 【Beautiful Flight】 H ZETTRIO
- 【Recondita armonia】 Pablo Held Trio
- 【Spinal Reflex】 Aureole
- 【TVアニメ「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」キャラクターソングアルバム】 V.A.
- 【YOU the 3rd. ~WILDFLOWER~】 吉川友
- 【SMASHING ANTHEMS】 水樹奈々
- 【Lesson】 Bugy Craxone
- 【猫とアレルギー】 きのこ帝国
第一印象点はだいたい1.0(そっとじ)、2.0(いまいち)、2.5(ふつう)、3.0(よい)、4.0(とてもよい)、4.5(傑作)みたいなフィーリングです。
【3776を聴かない理由があるとすれば】 3776
J-Pop。はじめまして。富士山のご当地アイドル3776の1stアルバム。
Perfumeショック
BABYMETALショック
に続く21世紀アイドル界、第3のショックがやってきたんじゃああないあk!?と聴いた当初は狼狽しておりました。が、いまは落ち着きを取り戻しつつあります。
これは珍作です、これは珍作です。南極に逃れたヒトラーがかの地で散華し灰となって雲となって世界をさまよ2015年に風水的な何かで富士山あたりで凝結して湧き出してきた水を飲んで発狂して生まれたクラウトロックのようだ。
おおよそアイドル曲とは思えない、飄々としたメロティ、淡々とした反復、曲が並ぶ。なんなんだこれはとあっけにとられつづける。前半曲間に登場したちょっとした寸劇が終盤の世にも恐ろしい『3.11』という曲に繋がる。アルバムが終わった頃にはPink Floyd『狂気』を聴き終わったかのような脱力感がのこる。
『旅ふぉとセレクション』のサビはPerfumeの『彼氏募集中』や、BABYMETALの『ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト』のような一服感ある(それでもサビ以外は難曲だ)。富士山を挟んで静岡と山梨からのペアで三澤紗千香さんとロコドルをやってみよう。提案(提案)
→第一印象:4.5(5点満点)★オススメ★
【HANA】 新韓楽 & トライソニーク
Jazz。はじめまして。iTunesストアで軽快な5拍子で攻めてくる1曲め『ジ・エンドレス』を視聴した瞬間に購入ボタンを押していた本作。
アジアから世界へと羽ばたくニュージャンル・ミュージックがここに誕生!
韓国伝統音楽家=ミン・ヨンチ率いる“新韓楽”と、ピアニスト=ハクエイ・キム率いる“トライソニーク”が国境を越え一つになり、力強くも繊細で美しい華のようなメロディで、聴くもの全ての心を開花させる。
http://www.universal-music.co.jp/hakuei-kim/products/uccj-2133/
- ミン・ヨンチ: チャンゴ(杖鼓), テグム(大笒/横笛), ケンガリ(金属製の打楽器), テピョンソ(木管楽器), バッキングヴォーカル
- チュ・ポラ: カヤグム(伽耶琴) ヴォーカル
- イ・ボングン: ヴォーカル、パンソリ(伝統口承文芸), チン(鉦)
- ハクエイ・キム: ピアノ、バッキングヴォーカル
- 杉本智和: コントラバス、チャルメラ、バッキングヴォーカル
- 大槻"KALTA"英宣: ドラムス、バッキングヴォーカル
なるほど韓国の民族音楽がベースだったのか。いましがたググるまでは中国系+中東系のハイブリッドかと思っていました。本作は、まさに東洋のArea。Areaが地中海音楽をベースにジャズ・ロック/前衛音楽を構築し唯一無二のInternationalな存在にまで昇華した、その東洋版。
→第一印象:4.4(5点満点)★オススメ★
https://itunes.apple.com/jp/album/hana/id1053759496?uo=4&at=10lqt2【Organism - EP】 Qaijff
J-Pop。ピアノトリオスタイルのバンドQaijffの1stミニアルバム。冒頭『organism』からいきなり名曲でびっくりした。
このブログのどこかで(順番を入れ替えていなければこれより前、入れ替えていれば以降)ボカロネイティブっぽいどうたらこうたら言っていたような気がするけれど、彼らとボカロ音楽の関係性うんぬんはおいといて、ボカロ音楽が2順3順した2010年代に象徴的で、かつそれが私の好みにハマった形でうれしい。今だからこその過剰っぷりはただ過剰なだけではなく、クラムボンのような音楽たらしめる底力(のさらに底にはプログレが流れている!)を持っておる。すてき。
→第一印象:4.0(5点満点) ★オススメ★
【BUTTERFLY】 fox capture plan
J-Pop。fox capture planの新作。今年は主要なインスト系バンドの新作がいろいろリリースされて、本ブログの第一印象は明暗きっぱり分かれてます。こちらは明とも暗とも言えず。『混沌と創造の幾何学』など聞き所もあり。
→第一印象:2.5(5点満点)
【Rasmus Faber Presents Platina Jazz: Anime Standards Vol. 5】 Platina Jazz
Jazz。おなじみRasmus Faberのアニメーションのビックバンド/ラージアンサンブル系アレンジアルバム。誠実なアレンジを聞かせてくれます。こここでいう誠実っていうのは、Jazzらしいハーモニーの付け替え、メロディの装飾、アドリブ演奏などアレンジを丁寧に施しているという感じ。初期Return to Forever風になった『ゲキテイ』、もともとJazz風だった『Tank!』がそういう風になったのね、あたりが面白み。
→第一印象:3.0(5点満点)
[asin:B01
6YGU9XG:detail]【Beautiful Flight】 H ZETTRIO
J-Pop。H ZETT M氏によるピアノ・トリオ作品。H ZETTRIO名義としてははじめまして。ピアノトリオといってもJazzではなく、SPECIAL OTHRESをコンパクトで軽快に改善したようなポップ寄りのインスト作品です。
→第一印象:2.0(5点満点)
【Recondita armonia】 Pablo Held Trio
Jazz。ドイツ人(にん)ピアニスト、Pablo Heldのトリオ作品。
- Pablo Held (p)
- Robert Landfermann (b)
- Jonas Burgwinkel (ds)
シャルル・トゥルヌミール、ラフマニノフ、フェデリコ・モンポウ、スクリャービン、バルトーク、ストラヴィンスキー、ヒンデミット、プッチーニといった(フルネームで書いた人は知らなかった人です)20世紀を中心としたクラシック(が現代音楽へ壊れていく直前のとても美しい時代)音楽を元にした演奏。バロック期はビバップと相性がよいように、20世紀のはフリー・コンテンポラリーなJazzと相性が良い(ヘタすると区別がつかない)。元ネタをYoutubeで聞きながら楽しむとよい楽しさがとても楽しめる。
▼Charles Tournemire Epiphania Domini (L'Orgue Mystique)
www.youtube.com
▼Rachmaninoff - Fragments (1917) posth. - Timothy Nguyen
www.youtube.com
▼Federico Mompou: Prelude No. 3
www.youtube.com
▼Alexander Scriabin - Feuillet d'Album Op. 58
www.youtube.com
▼Andras Schiff: Romanian Folk Dances, Sz. 56 (Bartok)
www.youtube.com
▼Igor Stravinsky Mass "Agnus Dei"
www.youtube.com
▼Paul Hindemith - Ludus Tonalis
www.youtube.com
▼15. Recondita armonia (Instrumental) - Tosca, Act I - Giacomo Puccini
www.youtube.com
→第一印象:4.0(5点満点)
【Spinal Reflex】 Aureole
J-Pop。はじめまして。Aureoleというバンドの最新作。
もしもあなたがまだ音楽に驚きや感動をまだ求めているのなら、すぐにこのアルバムに触れてみるべきである。
http://kilk.jp/wp/archives/4322
こんな大袈裟なレビューを見たら聴いてみたくなってしまうじゃない。「驚き」は主に今ジャズと呼ばれる界隈から得られまくっているので、感動をひとつお願いします。
・・・。
感動は、ありませんでした!!!!
メンバーに木琴/鉄琴奏者がいるのが新鮮。ミニマルな成分を音楽に供給してくれている。アンサンブル全体がミニマルに徹することはないが、かなり細やかで「驚き」はちょこっともらえる。昔懐かしフィッシュマンズ的な何かの成れの果て(良い意味で)という感じ。
→第一印象:3.0(5点満点)
https://itunes.apple.com/jp/album/spinal-reflex/id994376897?uo=4&at=10lqt2
【TVアニメ「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」キャラクターソングアルバム】 V.A.
J-Pop。表題の通り。アニメ番組自体は1話だけみてやめてしまったのだけど、
という豪華絢爛なキャラクターソング出演陣のラインナップを見てこれは聞かざるを得ない奴です。
新春ブログ第3弾としてベストソングを物色しているがベタ情報量皆無になりそうなので取りやめつつ四天王は東山奈央/種田梨沙/早見沙織/沼倉愛美さんで決まりだなと思いつつじゃあJazz部門に着手しますかね。
— ふらくやん (@derutcarf) 2015年1月3日
はいつものツイートですが、金元寿子さんを5人目の四天王に入れたくなる作品。
→第一印象:3.7(5点満点)
【YOU the 3rd. ~WILDFLOWER~】 吉川友
J-Pop。アイドルで歌手の吉川友さんのソロアルバム。大作シングル『花』でがぜん注目の吉川友さんです。制作陣にそういう仕掛けをする人がいるってことで興味津々だった本作。はつらつとしながらも色気のある歌/曲がここちよい本作ですが、『花』ほど突出した楽曲はほかになかった印象。吉川友さん、梅田えりかさん、横山ルリカさんなど、母体となるグループから独立してシンガーとしてがんばっている人はなんか応援したくなります。
→第一印象:3.0(5点満点)
https://itunes.apple.com/jp/album/you-the-3rd.-wildflower/id1044572126?uo=4&at=10lqt2【ルームシック・ガールズエスケープ/non-fiction four e.p.】 ヒトリエ
J-Pop。はじめまして。ボカロPwowakaさんをメンバーに含むヒトリエというバンドのEP2枚をまとめたSoft Machine1&2的な作品集。ボカロPがメンバーであるかは別問題としてボカロネイティブな世代が供給元としてもうすっかり当たり前になった音楽シーンを象徴するような過剰さが満載の作品。ボカロ世代は、過剰なA,過剰なB,過剰なC、合わせて「三過剰」が特徴、という持論を考え中なのですが、そのうち。
→第一印象:2.0(5点満点)
https://itunes.apple.com/jp/album/rumushikku-garuzuesukepu-non/id1052022735?uo=4&at=10lqt2【SMASHING ANTHEMS】 水樹奈々
J-Pop。水樹奈々の最新作。もう歌が歌を歌う化物じみていて、曲が頭に全然入ってこないほど。軽やかな息継ぎ的な曲でさえ『Do You Close Your Eyes』を歌うDIO様の、さらに悪魔めいた存在感。なにかひとつ大幅なイメチェンでコンセプトするなど何か曲道をしないと、歌に喰われてやれ巨神兵やれダイダラボッチまったなし。沢城みゆきサン的ななにか。それはさておき、ここではやはり上松範康氏ややりたい放題のシンフォギア関連『Glorious Break』『Exterminate』が際立つ。
→第一印象:3.7(5点満点)
【Lesson】 Bugy Craxone
J-Pop。Bugy Craxoneの新作。たぶんシングル『虹』(2000年)で知って以来、じみーーーに(ブランクありの断続的に)聞いている。最新作を含め。これといったヒット曲もないけれど長く継続しているバンドには元気てきな何かをもらえる。素直でポジティブな単なる単純なロックンロール。
→第一印象:3.0(5点満点)