怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

たおやめぶりっこ的2012年秋季開始のアニメ感想(3)

http://d.hatena.ne.jp/fractured/20130102/1357139965http://d.hatena.ne.jp/fractured/20130103/1357214130のつづき。分量的に2回に分けようかなと思いつつも正月休みが終わってしまったので内容を縮小しつつ、以下の番組を取り上げます。

ジョジョの奇妙な冒険

ED曲がYesの「Roundabout」ってだけでプログレ厨失禁ですね。

▼Yes - Roundabout

みなさんご存じないかと思いますが、Yesは、King Crimson(スタンド「キング・クリムゾン」)、Pink Floyd(クレイジーダイアモンド、エコーズ)、EL&P(タルカス)で英国プログレ四天王、Genesisを加えて5大バンドと呼ばれるくらい神格化された存在なのです。四天王再弱は…EL&Pでしょうか。Yesに在籍し(後にKing Crimsonに移籍)このRoundaboutでドラムをたたいているのはブラフォードさんです。

Roundaboutのエンディングでの使われ方がまたよろしくて、シティハンターほどでもないにしろ「他の番組のエンディングにRoundaboutをかぶせてゆくみたいな動画」がちらほら作られているのは喜ばしい限りです。

ちょっと話は変わって。


ブランディッシュBGM/ガドビスタル

タルカスはこちら。

ELP performing Tarkus (Eruption) Tokyo 1972

譜面に書き起こしたやつを眺めていただけると、これがいかにプログレ厨が本格的に歓喜する曲であるかお分かりいただけるでしょう。タルカスは、大河ドラマ平清盛」で採用されたのでご存知の方もいらっしゃったりして。タルカスっぽいゲーム音楽ってたくさんあるのでいろいろ連想されるかもしれません。ゼルダの「ガノン戦闘BGM」とか、FFVIの「カフカ戦闘BGM」(の一部)とか。

こういうプログレとアニメ/ゲームが接点するのをきっかけに、プログレゲーム音楽ゲーム音楽プログレの両翼へ音楽世界を広げていただけるととても幸いに思います。

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」第2部第2話あたりで、一瞬、『ロンリーハート』のリフが流れてびびっときました。

この曲は、'70年代に栄えたプログレバンドが自壊&オイルショック(大所帯のバンドが生活できない)やパンク(音楽性や演奏技術の否定)の影響で衰退し、'80年代に生き残りをかけてのきなみポップス化するという現象の一環なのでプログレッシブな音楽とは異なるので誤解なきよう。

ガールズ&パンツァー

番組見ました。ニコニコ動画で。四半期で制作できなかった残り2話?をはやく見せてください。

ぼかー、FPSゲームを趣味にしておりますが、Battle FieldやRed Orchestraなどのシリーズは戦車が嫌いでほとんど長続きしなかったタチなんですね。ガルパン見て戦車に興味を持ったみなさまは、きっと、World of Tanks | Realistic Online Tank Game | Play for Freeあたりがカジュアルでよいかと思います*1World of Tanksでクラン戦なんかしたら戦車ゲー。world of tanks clan warsなどと検索すると、日々戦車道に精進している外人の様子がたくさん見られますね。日本人向けにはこちら。

▼【アイマス×WoT】アイドルが戦車兵になるようです Tier1

さて、OPはすっかりおなじみのちょうちょさん。

ChouCho - DreamRiser (GIRLS und PANZER Opening Theme)

じ、地味な曲であります。地味です。サビのラスト、7フラット音を使ったメロディがよいですね。ちょうちょさんの持っているマジカルなマジックを魔法してもな、地味な曲でありました。そんなマジカルな感じは皆谷尚美さんを思い出したりもいたします。

▼【AMV】劇場版カードキャプターさくら [ED] 皆谷尚美 /遠いこの街で

皆谷尚美さんのアルバムもいつの日かレビューしたいところ…。春夏秋冬の「秋」が出揃ったら……。


で、ちょうちょさんのアルバム《flyleaf》は、彼女の魔法が効いたり効かなかったりする佳作が目白押しでとてもよいものでありました。特に、「優しさの理由」がiPodのシャッフルで選択されたりしたら3回はリピートしちゃってました。

▼【テイルズシリーズMAD】 優しさの理由 【氷菓OP】

なんといっても、1曲目『flyleaf』であります。おもわずこんなことをつぶやいていました。


そうだね。イントロ〜Aメロは七拍子だね。ついでに『スワロテイル・バタフライエッジ』のサビも333322分割で作業中断効果は抜群であります。魔法に変拍子の輪をかけて傑作アルバム確定です。プログレ厨ちょろい。

ちなみにサントラは、吹奏楽中心の勇ましい音楽集となっている、はず、で、日常パート的な曲はちょっと古臭いロボットアニメ番組のサントラっぽい雰囲気に郷愁を感じたりする、はず、なので、おすすめの、はず、です。

緋色の欠片 第二章

第一章は見てたんですが、ニコニコ動画で。すみません。第二章は見ていません。

第一章の『ねぇ』に引き続いてOPは藤田麻衣子さん。

▼Fujita Maiko (藤田麻衣子) - Takanaru (高鳴る)

そんな印象・先入観を持ってアルバムを聞いてみました。

[asin:B0088UDOVQ:detail]

その感想。


言い換えると、ちょうちょさんみたいなアニソンアニソンしている音楽を想像していたら面食らいましたいい意味で、です。テレサ・テンです、いわば。ガチもののシンガーソングライターだとは思ってもよらず。御見それしました。*2

うーさーのその日暮らしPSYCHO-PASS

番組見ました。ニコニコ動画で。キャラクターの驚異的な可愛さに悶絶卒倒じゃないですか。いくら中二病などが萌えキャラの奥義を究め極めようとも、デフォルメファンシーキャラが持つ結晶化した可愛さには及ぶべくもありません。主題歌「ラブミーギミー」も、「可愛い歌曲」の結晶みたいなキラキラソング。きゃわわ!

ラブミーギミー - Tia produced by ryo(supercell)

ryoさんといえば「PSYCHO-PASS」の主題歌も担当されていたようです。ごめんなさい、番組は見てないです。

▼Namae no Nai Kaibutsu - EGOIST [Psycho-Pass Ending FULL] [Lyrics] (名前のない怪物)

ラブミーギミー」でお家芸たるキュートでポップな番犬が機関銃でTシャツをテレフォンナンバーする一方、こんなお下品な曲もおつくりにおなられるのでございますね、とちょっと意外でした。それにつけても昨今の音楽はBPM(テンポ)速すぎてめまいがいたしますね。

EGOISTさんといえば、先の1stアルバム「Extra terrestrial Biological Entities」、これがとてもくせ者でした。

半年間放送された番組「ギルティクラウン」内に登場する架空のユニット「EGOIST」の実体化。YEN TOWN BANDやリリイ シュシュ相当する。実際にEGOISTをYEN TOWN BAND/リリイ シュシュと対比させて聴いてみると楽しいかもしれません。

EGOISTさん、番組を見てない*3ので勝手に想像しますが、ディストピア世界における反抗の象徴的なアレなんですよね、きっと。そんな舞台設定を踏襲するため『僕の考えた最強の近未来のシャレオツなパンク』がずらり並び、おしなべて音楽はリキんでいて閉塞感が否めない。「僕の考えた〜」という常套句を他者に対して使うときは嘲笑的な意味合いが強いけれど、ここでは優しさ6割のバッファリンです。同時に、1曲1曲にはきっと意識/無意識に強く参照された音楽があって、それをEGOIST流に料理したらこうなりましたよ、という提示をなんじゃないかと、聞こえない軍靴の音が鳴り見えない敵と戦う現象に陥ってしまい、このアルバムはくせものだなあと、あいなりました。

などととつらつらと述べた段落はほとんどウソイツワリでありまして、正直に言ってしまえば、10曲目「この世界で見つけたもの」が、平井堅さんの「even if」に聞こえて、平井堅の風貌がEGOISTさんのアルバム全体にサンバディトゥナイトされて生理的にゲロゲロゲーってなってしまっただけなんです。

▼Even if, Hirai Ken, VOSTFR

なんだかんだネガティブな口調でお送りしましたが、20年後とかに、今のわれわれが小室哲也の時代を懐かしむかのように偉大な足跡をいままさに遺さんと歩まれているsupercell/ryoさんを強くリスペクト(この単語が濫用され貶められた軽薄さもコミコミで)して傾聴してゆきたいと存じます。

最後に、『ODDS&ENDS』をBGMに(3)を終わらせていただきます。

▼ryo(supercell) feat.初音ミク 『ODDS&ENDS』

さよなら、さよなら、さよなら。最終回(ようやく見た番組の内容についての感想)へ続く…予定だったけれど正月休みが終わってしまったのでたぶん脳内に書いて終わります。ソンジャーネ

*1:Red Orchestraの登場車両ページみて「これだ!」とゲーム始めたらきっとエラいめに遭うでしょう

*2:想像と違って面食らってずっこけた盤は加藤英美里さんですが、それはさておき

*3:うそです。本当は半分(12話)まで見ました。12話まで見て、どこかで見たことあるような舞台設定/登場人物像/物語ばかりが続いて一向に面白くならなかったので継続して残り半分を見るのをやめてしまった次第です。