怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

「やさしい花の咲く場所」奥華子

シンガーソングライター奥華子のメジャーデビューアルバム。2006年、日本製。お気に入り度:84。

[asin:B000E6FY42:detail]

今日は、テレビでアニメ映画「時をかける少女」をやっていましたね。前回放送されたのはちょうどちょうど一年前で、そのときは原田知世版映画のサントラを取り上げました→http://d.hatena.ne.jp/fractured/20070721/1185032771。で、今回は主題歌「ガーネット」を歌った奥華子を取り上げようと思った次第。その流れであれば、2nd アルバム「TIME NOTE」を取り上げるべきなのだけど、「TIME NOTE」より思い入れのある「やさしい花の咲く場所」に舵を切る。

YouTube - JR東日本 エキナカCM Ver.2

「なにこの神CM」などと思ってグーグル大先生にしつこく質問して「奥華子」なるミュージシャンを汁。さっそく、当時簡単に手に入る唯一のアルバム「[asin:B0007TF9Y6:title]」を Amazon で購入。正直、これは相性がちょっといまいちでいささかがっかりした。その後、下のようなニュースを聞いてもあまりもりあがらなかったけど、「帰っておいで」は欲しいから注文してみる。

1stアルバム「やさしい花の咲く場所」3月1日発売!
品番:PCCA.02226/¥3,000(税込)
【収録曲】
雨あがり/魔法の人/月のそばで眠りたい
そんな風にしか言えないけど/帰っておいで
窓辺/春風/恋つぼみ/リップクリーム
きみの空/鳥と雲と青/やさしい花(全12曲)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm395109

(-_-) これはいい!

vol.best から格段の進化に目を疑い目を見張る。耳だけど。曲、アレンジ、構成、サウンドすべてに磨きがかかっている。詞はあまりよくわかりませんサーセン。あと見た目もよくわかりませんサーセン。とにもかくにも同じミュージシャンによる作品とは信じられないような完成度。これがメジャーの力、プロの仕事ってやつかと心から感嘆した。

大目玉商品「帰っておいで」へと続く前半が実に素晴らしい。Perfume の 1st アルバムの前半 4 曲並み*1にパワープレイでたたみかけてくる。「魔法の人」→ 5 分を超える【大曲】「そんな風にしか言えないけど」→「帰っておいで」の流れがクライマックス。同様にラスト2曲「鳥と雲と青」〜「やさしい花」もほどよい盛り上がりと余韻を残す秀作。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1418677

翼をください」的というか唱歌的というかみんなの歌的というか適切な用語でうまく言えないのだけど、こういう教科書的でベタな歌をこれでもかと敷き詰めていながらも全然くどくなくって*2むしろ心地よい作品を作り上げたってのは、軽いイノベーションだったんじゃないかと思ったりもする。

PV * 川嶋あい * 旅立ちの日に・・・ - ニコニコ動画

双璧を成す名曲製造マシーンは川嶋あいだと思うのだけど、こちらは苦手なんです。そこはかとなく偏執的な凄みを感じてしまうからでしょうか。「天使たちのメロディー」がみつからないなあ。

Blu-ray。それで突然「時をかける少女」が放送されたわけですな納得。

ほんの数日ほんの町内をタイムリープによってひたすら反復しつつその差分を物語りにするこのオリジナルストーリー「時をかける少女」から原作者がフィードバックを受けて「ゲーム的リアリズム」な着想を得たのかしらなどと邪知りながら見ました。今夜みて一番良かったのは以下のカット。

タイムリープによって自分に都合の良い差分を生み出した反面、他人が不幸になる場面がこれも繰り返し描かれていましたが、ここだけちょっと趣が違いますね。にしても、この場面を探すのにニコニコで検索結果5ページ分の動画を探し回るとは思わなかった。あまり MAD つくる人の印象には残らなかったカットなのかな。

次の場面とパラレルになっているわけですね。

そんなこんなで、最後は「魔法の人」に乗せた映画の MAD でしめくくりましょう。

【H.264】 時をかける少女 ~ 奥華子さんの 『魔法の人』 ~ - ニコニコ動画

あるぇー、今日は MAGMA のトリビュートアルバムとか聴いてハマタイな気分になる予定だったのになあ。


*1:関連:http://d.hatena.ne.jp/fractured/20070716/1184598947

*2:「月のそばで眠りたい」や「きみの空」みたいなのはちょっと苦手で、この成分が高かったら「くどいなあ」と言っていたかもしれない。