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怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

「the book about my idle plot on a vague anxiety」「new sentimentality e.p.」Toe

音楽 今日聴いた音楽

今日聴いた音楽ジェーポップ。2005 年、日本製。ストーリーとしては「HARDCORE SUPERSTAR」HARDCORE SUPERSTAR - たおやめぶりっこの続き。

the book about my idle plot on a vague anxiety

the book about my idle plot on a vague anxiety

先のエントリーで、恣意的に以下のように言いました。

これは生きたロックだ。生き生きと躍動している。「ロックは死んだ」と宣言し「後の(ポスト)ロック」「商業ロックの代替品(オルタナティブ)」こそ高級な嗜好品であると悟った節でしかめっ面の連中をハードコアにやっつけてしまえスーパースター。

http://d.hatena.ne.jp/fractured/20071020/1192903776

「生きたロック」であるところのハードコア・スーパースターを足がかりに、「死んだロック」「ポストロック」の日本代表である(かどうかは知らない)ところの toe の作品を引っ張り出してきました。

ポストロックとは

さあ、知りません。きっかけは忘れてしまったけど、toe の作品と出会ってソレをググレカス氏に照会してみたところ「ポストロック」というジャンルでくくられるということを事後に認識したくらい、「さあ、知りません」。Wikipedia によると。

ポストロック (post rock) は、1990年代前半に生まれ、1990年代後半から活発になった、従来のロックとは異なる、新しいアプローチのあるロック。従来のロックの形態、あるいは精神性をどこかしら継承しながらも、従来のロックに無かった何らかの方法論が取り入れられている。

ロックとポストロックの差異として、「クリエイティヴな折衷主義」、「編集とポスト・プロダクション」、「エレクトロニクスの大胆な導入」の3つの特徴がポストロックと呼ばれるものの多くに認められることを指摘している。プログレッシブ・ロックの一つとも考えられている。*1

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF

ですって。ここで挙げられている特長・・・

  1. クリエイティヴな折衷主義
  2. 編集とポスト・プロダクション
  3. エレクトロニクスの大胆な導入

・・・は、そのまんま「ロックとプログレの差異」と置換可能じゃないですかすてき。EL&P が現代音楽を持ち込み折衷し、ピンクフロイドがスタジオで音響世界を構築し、ドイツプログレ陣のエレクトロの過剰摂取はロックをテクノに変貌させた。ポストロックとは、プログレ的精神のリバイバル・ルネサンスレコンキスタ、そういうもんだと捉えておk?

あ、ヤリすぎコージーはじまったから中断。



死んだロックに送る葬送行進曲集。

という前フリで本作をあらためて聴いてみる。これは、死んだロックに送る葬送行進曲集。

バンドは、'80 年代キング・クリムゾン編成で、すなわちクリーンなエレキギターが左右のチャンネルに一人ずつ+手堅いリズム隊の4人。でも、曲はとてもシンプルで、二本のギターがポリリズミックに絡み合うわけでもなく、ミニマルというほど螺旋を描くこともなく、かといって劇的に盛り上がったり突き抜けたりするわけでもなく、変拍子でリズムにアクセントがつくわけでもなく、起承転結や緩急もなく、和音は常にもやがかかって退廃的なムードで常に淡々としている。

わたくしの嗜好からすると、ここまで列挙した音楽性から導き出される結論は「退屈でクソが飛び出そう」になるはず。なのだが、不思議と愛聴盤としてしばしばプレイリスト入りしてしまう。なんでだろうと考えると、端的にはドラマーのドラムがとてもいいという点に尽きる。ロックらしいロックのリズムはどすどすとキープしながら多彩なオカズでメインディッシュを食うドラムに耳を奪われる。「どすどす」は実際にどすどすしていなくても、聞き手の内なる音楽心が共鳴して導き出し聞こえない音が聞こえる幻聴をうっすら誘発するような心地よさ。その他のパートは、ドラムが音を描きやすくすためのノートの罫線。ドラム協奏曲。

あと、厳密に作曲されながらもそれをぼやかす巧妙さとか、単調さに飽きはじめる寸でのところを見極めかつ飽きを防止する最小限の絶妙な変化とか、時々発作のように現れるハードなリフだとか、「その後の展開」をあえて「以下略」とするような曲の終わりとか、ドラムのビート同様「聞こえないはずのメロディ」を想起させる自由さとか、なぜこの作品に惹かれるのかを分析しようと思えばいろいろひねり出てくるわけだが、まあ要するにうまくできているってわけですな。

〜ではなく、〜でもない・・・と列挙したプログレ的諸要素は、それを知らないからやっていないのではなく、知っていてあえてやらないのだろう。あえて殺して墓場に埋めて執り行った葬儀。

プログレ妄想が行き過ぎた。お気に入り度:84点


YouTube - Toe - Everything Means Nothing


New Sentimentality

現時点での最新作、2006 年製。

new sentimentality e.p.

new sentimentality e.p.

クラムボンのミトプロデュースによる、4 曲入り EP。アコースティックとエレクトリックの対比の強調、キーボード・シンセの導入、メンバーによるボーカルの挿入、なんと明快な長調まで飛び出したり推進力のあるコードで進行してみせたりと、表現の幅を広げた超快作。これを仕掛けたのがミトじい様だとしたらたいしたもんだ。キレまくっている*2

闇に葬り去ったロックがリビングデッドとして息を吹き返すスンデのスンドメ。スンドメは体に悪いっすよ、一度思うがままに発射しまくってはいかがですか?

YouTube - toe-グッドバイ


という toe の2作をもって「ポストロック」デビューを果たしたわたくしに次の一手を示したまへ、インターネッツ

*1:太字著者

*2:この調子のフルアルバムだったらお気に入り度87くらいいっちゃうかも。