怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

「Weather Report」Weather Report

今日聴いた音楽。'71年製。Jazz。ウェザー・リポートの 1st アルバム。

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8 年ぶりくらいにふと思い出して聴いてみた。

8 年前といえば、King Crimson の綴る深紅の秘伝説に「ふぉー」などとハードなゲイスタイルで興奮していた時期であり、その流れで John McLaughlin の Mahavishnu Orchestra でふぉーと喜び、さらにその流れ(原始 Fusion:Return to forever とか)で手を出したのが、これ。そして Moonchild(King Crimson のね)の退屈なところみたいでぜんぜん面白くねえよ!と投げ出したっきり今日に至る。

ジョー・ザヴィヌルのいかにも当時らしいひんやりとしたエレピ音に包まれて、ウェイン・ショーターのサックスがゆらゆらっと柳のようにさまよう。ミロスラフ・ヴィトゥスが歪んだベースでごりぶりっと火花を散らして、ドラムが USB 扇風機くらいの風力で煽るもまったく火がつく気配はなし。その妙な対比が違和感ばりばりで煮え切らない。

まだサイレントウェイな感じで「ふぉー」と喜べる段階には至れていないもよう。極寒凍てつく #1 にはちょっとだけぶるっときた。

'71 年当時の演奏。こちらは John Surman(!)などゲストを向かえ、かなり煮え立っている。アルバムでは USB 扇風機みたいだった打楽器隊もよい風力だ。

また2年後くらいに取り出して聴いてみよう。いつかきっと空から蛙が降ってくる光景が広がるはず。

ライナーノーツより引用(メモ)

彼らがジャズ界に持ち込んだひとつの革新的な作曲技法に即興作曲法というものがある。

自宅やスタジオでライブと同じようにしてキーボードやサキソフォンインプロヴィゼーション(即興演奏)をする。そして、そままをテープにとり、後でじっくり聞き取って、これはいいぞ、と思える部分をスコアに採譜する。

作曲するぞ、と譜面を前にあれこれ考えながらぶつ切で音を決めていくやり方ではなく、瞬間的な自分の感情をそのまま音にする。(略)

こうしたやり方で作曲されたものを元にして、またその日その日のインプロヴィゼーションが発展する。(略)