怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

「RUDE」PIERRE VERVLOESEM/「PSYCHOSCOUT」FLAT EARTH SOCIETY

Natsumenは日本のX-Legged Sally」と、いきなり逆説的な言い回しですが、なにがどう逆説的なのか説明するのもめんどくさいほど敬愛してやまないのがベルギーの伝説的バンド、X-Legged Sally。Natsumenよろしく、短い期間に濃厚なアルバムを遺して解散してしまったわけなので、我々はちりぢりになったメンバーの個別の活動に在りし日の幻影を追い求めるしかないのです。

そんな旧 X-Legged Sally メンバーによるプロジェクト最新作を2枚ほど。

「RUDE」PIERRE VERVLOESEM

まずは、ギタリスト、 ムッシュ・ピエールのソロ作3枚目。'05年、ベルギー製。第一印象★★★★」。


Rude

アーティスト: PIERRE VERVLOESEM   
税込価格: 2,500円(税込)

ソロ・アーティストとしての活躍が著しい元X-LEGGED SALLYのギタリスト、待望の'05年ソロ作。Soundtrackとして制作された前作から一転、純然たるソロ作としては久々の本作は、冒頭より凶暴かつ過激なNoisyギターが暴れまくる凶悪な内容。Ethnic/World感覚はほんの味付け程度、バンド・アンサンブルを優先し、骨折しそうな変拍子/徹底して攻撃性を追求したサウンドで塗り固められた強烈なAvangarde Jazz Rockの必聴作に仕上がっています!

この人は、リシャール・ピナスほど熱狂的ではないにしろ、かなりのむっつりロバート・フリップ助兵衛だ。ごりごりっとした変拍子リフのやりかたとかもそうだけど、ギターの音色が。前作なんかにも、サスティーンの効いたひょーって音がモロだったりもする。

そんなムッシュ・ピエールがソロ3枚目は派手にやってくれました。うれしい。

1曲目「Disquiet」視聴→www.myspace.com/pierrevervloesem

「PSYCHOSCOUT」FLAT EARTH SOCIETY

続きまして、管楽器奏者Peter Vermeersch(ペーテル・ヴェルメールシュ)率いる14人組ビックバンド、FESの最新作。'06年、ベルギー製。第一印象★★★

Psychoscout (Dig)

Psychoscout (Dig)

MAXIMALIST/X-LEGGED SALLYのPeter Vermeersch率いるBelgium前衛派ビッグ・バンド待望の'06年新作!渋さ知らズにも通じるハチャメチャ・ビッグ・バンドだが、渋さの即興的ノリに比べてこちらはすべて計算されたようなクールさがある。エネルギッシュなJazzからザッパ的変拍子、下世話なキャバレー・バンド、コレクティヴ・インプロヴィゼーションまで、なんでもありのゴッタ煮ながらその転換の鮮やかさとテンションの高さは圧倒的な傑作。

http://diskunion.net/progre/detail.php?goods_id=PGL-9616

渋さ知らズは「日本のFES」と言われているとかいないとか。もちろん、こちらには舞踏の人とかはいません。同じ「大人数で前衛的なJazzをやる」バンドでも、日本と西欧の文明的な相違が感じられます。すぎやまこういちのファンファーレみたいなある種好みな雰囲気は薄れて、比較的オーソドックスな集団攻撃になっています。手堅い。

脳内マッシュアップ

それにしても、X-Legged Sallyの元メンバーはとても精力的に活動しています。しかし、どれもこれもが、X-Legged Sally母体を単純に音楽的嗜好で分割し拡散しただけで、発展・拡大という面ではいまいちなのです。

ニコニコ動画 ログインフォーム

この動画の広範に出てくる驚異的な人物。この人物の言動を見て*1、思わずはてなブックマークにこうコメントをつけた。

この想像力は、プログレに通ず。解散したX-legged Sallyメンバーの個々の活動を脳内で再構成する想像力。嗜好は違えども同じ種類の妄想だと共感する。

この驚異的な人物が擬似恋愛を繰り広げるのと同様、プログレ者はピエールとペーテルの音楽を脳内で再構築してうっとりするのです。いや、実際問題、ピエールの曲を聴いていて「ここで管楽器がやや不協和音気味になだれ込んできたら!」とこぶしを握り締める瞬間がちらほら。そうこう擬似X-Legged Sallyを妄想していると、在りし日の母体がいかに凄かったのかを再認識するのです。

まとめ:プログレの道は擬似恋愛、好みのカップリングを妄想する。とれびあーん。

*1:いやな顔をせずやりとおすレポーター魂にも拍手。