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怪奇骨董たおやめぶりっこ

ますらおぶりに憧れるブログ。涙がちょちょぎれちゃう。だって怪奇骨董たおやめぶりっこだもの。

「うた き」小谷美紗子

小谷美紗子の最高傑作。

うた き

うた き

試聴 

音楽バトン*1番外編その1。

5) 聴くと泣いてしまう曲は?
泣かないまでも、ということで何曲かチョイスしたいところですが、時間の関係で後編か別の機会にまわします。

この、「別の機会」ってやつです。

天使のラッパ〜「母の日」

昨今、どこどこの生徒がいじめで自殺なんてニュースの報道を見聞きするとき、いつも思い浮かぶ曲がある。小谷美紗子の「母の日」である。これが今回の「天使のラッパ」*2。ぜひ、上の中国サイトで試聴しつつ歌詞をながめてほしい。

彼が死んだ後残された人は
届かない問いを続けるなぜ
己の命を自分で奪ったの
何をすれば
帰って来るのと

今日は母の日 ママが欲しいのは
ただオマエが元気で帰ること

今そこから飛び降りようとする人
さぁ 私と一緒に歌いましょう

愛しいあなたを導く事
憎たらしいあなたを許す事
私の耳に彼の囁く 音楽がおりて来たの

生きてる私たちは今から
彼の死を無意味にはしないわ
何をされても 何をなくしても
生きてこそ 頬は赤い


人を恨むことは自分を恨むこと
死へ逃げるということは
何も守れないということ

私を捨てて逃げる人
私を踏んで上がって行く人
仕返しの為 死んだりしない
そう 私と一緒に歌いましょう

愛しいあなたを導く事
憎たらしいあなたを許す事
私の耳に彼の囁く 音楽がおりて来たの

生きてる私たちは今から
彼の死を無意味にしないわ
私の耳に彼の囁く 音楽がおりて来たの

今日は母の日 ママが欲しいのは
ただオマエが元気で帰ること

この曲に降りてきているのは、「銀色の雲に乗って舞い降り黄金色のトランペットを吹きならす天使」ではなく「彼の囁く音楽」なのだ。最後のそれから「今日は母の日」へと続く間に流れる不気味なSEは、『「死」についての6つの物語』である「Merci」(id:fractured:20060923:1159042095 参照)の最後を思わせる。そしてアウトロは左に「ちーん」と鳴るカネの音が締めくくる。

その他

「わたしを返して」の歌いだしも強烈である。

私は見た 人の病につけ込んで
わずかに残った生命を吸い取る人間を
私は見た まだおもちゃのお金で
遊んでいる頃 人が人に毒を塗るのを


ある種の音楽、あるいはプログレ種の音楽好きには、雄大に溢れ出て止められない感情をマグマに喩えた「火の川」が聴き所だろう。また、あなたに会うためにいのち(地面と根)を捨てる花に何かを喩えた「生けどりの花」も歌詞のみならず音楽的にもアピールするってきっと。

こんな調子だと、よほど重い音楽だという印象を受けるかもしれないけど、前向きに背中を押してくれるような曲やかわいい恋の歌もあって色んな状態の人のこころに届くアルバムとなっております。


お気に入り度:90点

*1:id:fractured:20061029:1162145403 / id:fractured:20061103:1162580799

*2:「天使のラッパ」については id:fractured:20060920:1162583778 参照