King Crimson またもやベスト盤発売
性懲りもなくフリップ師がまたベスト盤を発売するそうです。
Condensed 21st Century Guide To King Crimson: 1969-2003
出版社/メーカー: Whd Entertainment
発売日: 2006年11月22日
メディア: CD
- Tシャツ&ボックス付 初回限定盤
- 2006年最新マスター
- 国内盤にのみクリムゾンの傾向と対策が一目で分かる「キング・クリムゾン取扱説明書」付き
- 英文ブックレット日本語訳/歌詞/対訳付き
「Tシャツ」ってのだけがきになるんですよね。わたくしが持っているのは、写真にあるように、たぶんThe Power to Believe Tourの会場で買った「宮殿」Tシャツ。Tシャツだけのために4500円!?時間の猶予はあるので考えよう。
さて、今回のベスト盤は、これからクリムゾンに入門する人のためになるか?答えはイナ。
その他のベスト盤
紅伝説
新約紅伝説vol1, vol2それぞれ4枚組み合計8枚の大作。
クリムゾンの歴史を4つの期間に分け、それぞれの期間のスタジオ録音曲とライブ録音曲を1枚ずつという内訳。ベストというかもうほとんど基本を網羅している。スタジオアルバム10余枚、ライブアルバム数多から、まあ妥当だよねって選曲/選テイク。これを聴いとけば、もう十分「わたしはクリムゾンを理解しています」と自称していい内容。
人生は限られているんだよ?時間も、金も。それをクリムゾンコンプリートにつぎ込みますか?いろいろ他の音楽に触れたほうがよいんじゃないすか?というわけで、このベスト盤を聴き込んだらクリムゾンは卒業しましょう。どうしてももっと深く知りたい方は「コレクターズキングクリムゾン」シリーズに手を出しましょう。vol10まで出ています。
サーカス
ライブベスト。
「あたし別にそんなにクリムゾンをたっぷり聴くつもりないんですけどー」という方にうってつけなのは、今回のベスト盤じゃないくって、こっちのライブベスト。
発売が'98年ってことで、2000年以降のアルバム「ConstruKction of Light」「The Power to Believe」からのテイクはないんですけど、逆にクリムゾンが一番美味い時期の曲の割合が高くていいでしょう。
選曲としてはDisc2「Fractured」*1が特に素晴らしく、「21st Century Schizoid Man」「Fracture」「Easy Money」「The Talking Drum」などは、個人的にベストテイクだと思っているライブ音源が収録されている。
また、紅伝説みたいに「スタジオ作品が発表されたラインナップでのライブテイク縛り」が無く、'96年ラインナップ(6人編成)の大迫力で演奏される「Red」('74年作)や「Neurotica」('82年作)は貴重。
さらに、'73年演奏の「The Talking Drum」から'96年演奏の「Larks` Tongues In Aspic (Part II)」へ見事なメドレーでつながる様など、編集もにくい。おまけに、その他のベスト盤では序盤でカットされてしまう「Starless」が全編収録されているのがポイント*2。
クリムゾンの本質はライブにありってことで、かなり旨いですよ。お気に入り度:89点