「Labyrinthos」A.P.J.
新入荷。「ジェーポップ強化計画」3枚目。第一印象「★★」。ある種の音楽とJazzの架け橋。
前作「A.P.J.」がまあまあだったので2枚目を手に入れてみた。
キース・エマーソン先生ほどプログレッシブじゃないし、キース・ティペットほど自由じゃないし、キース・ジャレットほどJazzじゃないし、キース・ムーンって誰だっけってほどロックじゃない。
中身は比較的スタンダードなJazz。全体的に大人しく、ベースがエレキなのでのんびりしたFusionの部類か。前作よりJazzらしさが増した分、「プログレッシブ」な要素が影を潜めてしまったのが残念。
「なんか野望を抱いているJazz」という側面では、この前聴いた「LINE DRIVE」(id:fractured:20060828:1156787478)や、後日感想を書く予定の「asin:B00005EZRY:title」に比べると激しく「子供だまし」だ。すなわち、複雑なリズムも、息を呑むような繊細な演奏も、劇的な場面転換も、激しいプレイも、どれをとっても弱い。
・・・ここで、「子供」とは誰のことだろうと考えてみる。
こんな作品があった。
大好きなアルバムである。しかし、これがまた激しく子供だましなのである。子供騙しのハードロック。
こんな作品もあった。
大好きなアルバムである。しかし、これがまた激しく子供だましなのである。子供騙しのクラシック*1。
A.P.J.は、そんな作品たちの仲間。すなわち、「【ある種の音楽】と【他の世界】の架け橋」この観点は、わたくしの音楽に対するちょっとした研究テーマだったりします。
ということで、今回名を上げた作品でいうと。
こういう図式。
実際問題、A.P.J.の発売元がKONAMIで、コナミ矩形波倶楽部がいくつか楽曲を提供し、【ある種の音楽】との接点を持っている。矩形波倶楽部 & コナミ矩形波倶楽部 BEST Vol.1や、同矩形波倶楽部 & コナミ矩形波倶楽部 BEST(2)がFusionに強く傾倒した音楽になっているのと関係あるのやら無いのやら*3。
ま、全体的には無難で聴きやすいので、長く「たまにふとプレイリストにいれてみる作品」になりそう。